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残留塩素の害!水道水から黒い異物が出る原因は?追加塩素注入とは 

水道
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水道水から黒い異物!?原因は水道の塩素!求められる追加塩素注入

【原因】

・黒い異物の原因をひき起こしているのは水道水中の残留塩素です。

・黒い物質は、エチレンプロピレンゴム(EPDM)です。劣化したゴムからはゴムに配合されているカーボンが流出する黒粉現象や、また硬化劣化に伴うヒビの発生が水漏れの原因となっています。

・水道の止水栓、止め弁、蛇口ゴムパッキンの多くは、EPDM と呼ばれている種類のゴムで作られています。EPDM は準汎用ゴムとして安価でありながら、耐熱性、耐水性、耐薬品性に優れるため、多くのゴム部品として使用されています。

【対策】

・対策は、劣化したEPDMを新しいものに変えることが現実的です。

・耐塩素水性EPDMの開発がされています。今後、社団法人日本水道協会の規格に適合するようになれば実用化されると思います。

【原因が残留塩素であるのはなぜか?】

上水に利用される水には消毒のために塩素が添加され、その濃度は水道法により、水道の末端で塩素濃度が0.1mg/L 以上と規定されています。

・水道法

日本では、水道水の消毒は水道法第22条に基づく水道法施行規則(厚生労働省令)第17条3号により「給水栓(俗に言う蛇口)における水が、遊離残留塩素を0.1mg/L(結合残留塩素の場合は0.4mg/L)以上保持するように塩素消毒をすること。ただし、供給する水が病原生物に著しく汚染される恐れがある場合、又は病原生物に汚染されたことを疑わせるような生物もしくは物質を多量に含む恐れのある場合の給水栓における水の遊離残留塩素は0.2mg/L(結合残留塩素の場合は、1.5mg/L)以上とする」と規定されており、飲料水としての水を確保するようになっています。

・水道の末端で塩素濃度が0.1mg/L 以上と規定されているということは・・

★残留塩素は時間とともに減少します。

★時間のかかる末端で0.1mg/L以上確保することとなっている裏側には、水を作っている浄水場近隣ではかなり残留塩素が高いこととなっています。

★この残留塩素が高い地域では、当然黒い異物が出やすいといえます。

・配水過程の途中で塩素を追加する分散型の塩素注入(追加塩素注入)は、この問題を解決する有効な手法です。

残念ながら、金銭面や設備の確保・技術的に問題がないかなど多くの問題点があり、全国的にはあまり進んでないのが現状です。

・追加塩素注入が全国的に導入されれば、黒い異物も少なくなるのではないかと思います。

【詳しい説明】

EPDMと水道水残留塩素

ここ最近になってEPDM製のパッキンが短期間で劣化するといったことが多発しているようです。多いのはEPDMパッキンの軟化劣化で表面から黒い粉が流出する現象です。一部かなりの高温化で使用した場合は硬化劣化も見られます。

これは、近年の環境悪化とともに水質も悪化してきたためにとった対策の結果、水道水中の残留塩素濃度が増加したことがあげられます。

さらに生活の質の向上によって温水を使用する機会が多く、この残留塩素と高温状態の相乗効果によって劣化が多発するようになってきています。これらは、EPDMの第3成分のジエン系モノマーが塩素のアタックを受けやすいことやEPDMパッキンによく使用されている補強剤のカーボンブラックが残留塩素を吸着しやすいのと水分を吸着しやすいことが関係しています。

・エチレンプロピレンゴムと水道水残留塩素対策

現状ではまだまだ多くのEPDMパッキンを水道水や食品関連プラントなどに使用していますが、今後の対策として考えられるのは以下の通りです。

・パッキンの材質にEPDMを使用しない。

これが一番の早道ですが、適当な対応材を検討しなくてはなりません。シリコーンゴムやふっ素ゴムにも多少の問題があります。EPDMをやめてEPMに切り替える。あるいは、シール性は落ちますが樹脂のテフロン製のパッキンに切り替えるなどが考えられます。

・カーボンブラックを使用しない。

シリカなどに切り替える。ただし強度の低下には注意が必要です。

・パッキンを使用しない。

根本的にシールする部分をなくすることを検討する。なかなか難しい問題です。

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