メタノール(メチルアルコール)は飲んだら危険な物質!毒物及び劇物取締法の分類で「劇物」子供の誤飲事故に注意!
メタノールは毒物及び劇物取締法の分類で「劇物」に該当
毒物及び劇物取締法とは?
毒物及び劇物取締法とは、化学分析に使用する試薬、工業薬品、農薬などの分野で流通している有用な化学物質のうち、刺激性や腐食性などの急性毒性による健康被害が発生する恐れの高い物質を毒物や劇物に指定することで、保健衛生上の見地から必要な取り締まりを目的としたものです。
この法律で規定される『毒物』および『劇物』とは、薬事法で規定される医薬品及び医薬部外品を除く毒物及び劇物で、それらの判定基準は、たとえば大人が誤飲した場合の致死量が毒物では2~20g程度のものをいいます。
さらに、毒物のなかでも著しい毒性があるものについては『特定毒物』と指定されています。
比較的毒性の低いものも指定される場合があります。
事件などで使用されたり、社会的問題となったものについては、たとえば比較的毒性が低いものでも毒物・劇物に指定されることがあります。
有機溶剤のトルエンやキシレンは、毒性自体は低いものの「毒物及び劇物取締法」の範疇に入ります。
その理由はシンナーの薬物依存が社会的問題となった背景があります。
これらの摂取・吸引などは「毒物及び劇物取締法違反」となります。
2年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金となります。
また、1998年毒物混入事件が多発したことから、アジ化ナトリウムが毒物に指定されています。
取り扱いに対する厳しい規制
毒物または劇物の製造、輸入、販売などを行う場合には、国または各都道府県の登録、許可、届出が必要です。
さらに専任の「毒物劇物取扱責任者」を置かなければなりません。
保管方法はとても重要です。
必ずカギのかかる場所に保管するなどの措置をとらなければなりません。
さらに、保管場所は部屋のカギ以外にも保管庫にカギをかけるなど、厳重な対策が必要です。
資格のない人が購入して悪用したらばれます!
購入の際にも所定の手続きが必要です。
・毒物または劇物の名称および数量
・販売年月日
・譲受人の氏名
・職業および住所
などを記載して捺印した書類が必要です。
中学校でも使用されています!
<劇物>
・亜硝酸ナトリウム
・アンモニア水
・水酸化ナトリウム
・塩酸
・硝酸
・硫酸
・メタノール
・過酸化水素水
<毒物>
・水銀
塩酸、硝酸、硫酸といったpHの低い強酸も取り扱いが危険ですが、アンモニア水(アルカリ性)もかなり危険です!
素手や保護メガネなしはNGです。
アンモニアというと尿を想像しますが、「アンモニア水」は別モノです。
「アンモニア水」は肌に触れると「化学やけど」をします。
化学物質による薬傷・やけどは、一生残る場合がありますので、使用の際には注意してください。
2022年9月に発生したメタノール事故
一般の人では、メタノールの原液を購入することは困難です。
では2022年9月にメタノールを使用した事件が発生したのでしょう?
化学や医薬、環境分析に関係する分野の会社では、化学分析、検査に使用する薬品としてメタノールはとても便利なものとして日常的に使用されています。
HPLC(高速液体クロマトグラフ)や液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS)
溶離液や調整試薬などにも欠かせない薬品です。
会社によりますが、使用した記録を細かく記載しなくてはいけません。
・使用月日
・使用者
・使用目的
・使用量
などを記載する必要があります。
・使用量の記載を省いている場合
・使用記録はしてはいるが、全部の量を分析に使用せずに、一部を家に持ち帰ってしまう
といった場合には、その分野に従事している人なら、メタノールを会社の外に持ち出すことは、それほど難しくはない場合があります。
ただ、メタノール単独での殺害は本当かな?という疑問があります。
会社も毒物劇物取扱責任者も管理体制が問われるかもしれないですし。
劇物を持ちだせる環境にあるのなら、別の試薬や要因もあるのかな~と。。?
報道の自由もありますし。
メタノールの毒性とメタノール中毒
コロナの影響で、日常生活に欠かせないものになったエタノールですが、エタノールとメタノールの毒性は大きく異なります。
代謝産物の違いです。
エタノール
酵素により、毒性のあるアセトアルデヒド、次いで無毒の酢酸へと代謝されます。
エタノールが人の体内に蓄積すると危険です。
ヒトはこの化合物を体内で代謝します。
エタノールはまずアルコールデヒドロゲナーゼによって酸化されてアセトアルデヒドになります。
このアセトアルデヒドは比較的高い毒性を発揮します。
アセトアルデヒドの働きで人は末梢神経の拡張をきたし、顔面が紅潮します。
また、心臓亢進(心臓がどきどき)、気持ちが悪くなったり、嘔吐したりします。
二日酔いが起こるのはこのためです。
でも、このアセトアルデヒドは体内でさらにアルデヒドデヒドロゲナーゼ(ALDH)によって代謝されて、低濃度では無害な酢酸となります。
「お酒に弱い」という方は、アルデヒドデヒドを酢酸に変換する酵素の働きが十分でないために、体内にアルデヒドデヒドが蓄積して悪酔いします。
メタノール
メタノールが代謝される際には、いずれも毒性の高いホルムアルデヒド、さらにギ酸となります。
メタノール中毒
メタノール中毒においては、死に至らなくとも失明することがあります。
これは、目の網膜細胞に至ったメタノールがそこに存在する酵素の作用でホルムアルデヒド、次いでギ酸となり、視覚障害を起こします。
メタノールの解毒
メタノール中毒の治療としては、胃洗浄をなるべく早く実施し、エタノールを飲ませる治療を行います。
アルコールが代謝される際にはアルコールデヒドロゲナーゼと酵素基質複合体をつくります。
エタノールはメタノールよりも酵素への結合が強いために、大量のエタノールが体内に入れば、メタノールを追い出してエタノールが酵素と結合し、メタノールは主に呼気として体外に排泄されます。
さらに、生成したギ酸を中和させるために炭酸水素ナトリウム(重曹)を服用させることや酸素吸入、血液透析などの処置がとられます。
子供のメタノール誤飲に注意!
メタノールは車のウインドウォッシャー液に含まれています。
子供はいろいろなものに興味をもって、触ったり、時には口にしたりします。
子供にとって、とても興味があるので、気づかないうちにウォッシャー液を誤飲してしまう場合があります。
子供が間違って飲んだという事故も起きています。
「子供の手の届かない所に保管すること」という注意書きが記載されているのはそういった事故防止対策のためでもあります。
(補足)二日酔いのメカニズム
アルコールを飲むと、肝臓で酵素(ADH)によりアセトアルデヒドに、さらに酵素(ALDH)によって無害な酢酸を経て二酸化炭素と水に分解され、尿や吐く息から体外に排出させます。
このアセトアルデヒドを酢酸に変えるアセトアルデヒド脱水素酵素の働きが弱いと、二日酔いを起こします。
肝臓が分解できるアルコール量は、限度があります。
限度を上回る酒量を摂取すると、肝臓での分解が間に合わず、アルコールが残ったり、分解途中でアセトアルデヒドが全身をめぐったりします。
それによって翌日、めまいや頭痛、吐き気などの症状を起こします。
これが二日酔いのメカニズムです。
二日酔いは、いわば肝臓のオーバーワークにおちいっている状態です。
さらに飲み続けていると、肝臓に障害を起こします。
肝臓の4つの働き
肝臓では、さまざまな化学反応を行っています。
主な働きは、①栄養素の代謝(合成・分解)、②栄養素の貯蔵、③胆汁の生成、④解毒です。
肝臓の働き1 栄養素の代謝(合成・分解)
三大栄養素(糖質・タンパク質、脂質)の合成や分解をします。
摂取した糖・タンパク質・脂質などを体内でいつでもエネルギーに変換して使える状態に貯蓄し、必要に応じてそれを使用する機能があります。
この機能が高まるとエネルギー消費が活性化し、痩せやすい身体を作ることが出来ます。
具体的には、グルコース(単糖)からグリコーゲン(多糖類)を合成します。
また、アミノ酸代謝や血清アルブミンの合成、血液凝固因子の合成、脂肪酸やコレステロールの合成などを行います。
アルブミンは全身の代謝を支えます。
血液凝固因子
プロトロンビンやフィブリノーゲンなどです。
肝臓はヘパリンなどの血液凝固抑制因子も生成します。
肝臓の働き2 栄養素の貯蔵
グリコーゲン、ビタミンA、D、ビタミンB12・鉄などを貯蔵し、必要に応じて放出します。
肝臓の働き3 胆汁の生成
コレステロールを合成して胆汁をつくります。
胆汁は、肝臓でつくられ、胆嚢に蓄えらえます。
胆汁の成分である胆汁酸は、コレステロールから合成されます。
胆汁は、肝臓で生成され十二指腸へ流れ込み、脂肪などの消化を担っています。肝機能が低下し、胆汁の生成のバランスが崩れると、胆汁が血管に溢れ込み、黄疸が現れることもあります。
また、胆汁酸にはコレステロールを排泄する働きがあります。
肝臓の働き4 解毒
アルコール、アンモニア、薬物、食品添加物や細菌など、身体に有害物質となるような成分を分解し、無毒化する働きがあります。
体内に残ると有害物質となるアンモニアは、中枢神経系で悪さをしたり、疲労物質の1つとも言われています。
アンモニアは尿素回路により無毒の尿素に変換され、腎臓を経由して輸尿管を通り尿として排泄されます。
センシニティカプセルリカバリーオレンジ
毎晩お酒を飲まれる方、二日酔いに悩まされている方、肝臓の数値が気になる方などにおすすめのサプリメントです。
お酒を飲む前に適量飲めば楽しいお酒の時間になります。
また牡蠣エキスやオルニチンなどが含まれているので、肝臓が気になる方にもおすすめです。
センシニティカプセルリカバリーオレンジにはセンシンレンエキス末に新しく3つの成分を追加したサプリメントです!
牡蠣エキス
牡蠣にはタウリンという物質が多く含まれています。 タウリンには、胆汁酸と結びつくことでコレステロールを消費してコレステロールを減らす、
心臓や肝臓の機能を高める、視力の回復、インスリン分泌促進、高血圧の予防など、さまざまな効果があると言われています。
それだけでなく、ミネラルやたんぱく質、ビタミン、グリコーゲン等の栄養素がたっぷり含まれています!
マカ
マカは、アブラナ科の根菜の一種で、体内では生成されない必須アミノ酸をはじめ、ビタミン・ミネラルなどの栄養素を豊富に含みます。
滋養強壮に良いと言われているだけでなく、
近年では、NASAで宇宙飛行士用の宇宙食として取り入れられるほどに注目を浴びています。
L-オルニチン
しじみに多く含まれるL-オルニチンは、遊離アミノ酸の一種で、L−アルギニンから生合成されて主に肝臓内で重要な役割を果たす成分です。
また、腎機能をサポートしてくれるだけでなく、アルコール分解力に優れ、肝機能の働きをサポートしてくれます。
コメント