セレン
セレンは抗酸化酵素のひとつ「グルタチオンペルオキシダーゼ」の材料となります。
グルタチオンペルオキシダーゼは、細胞膜が酸化されてできる過酸化脂質を分解することで老化を防いだり、動脈硬化を防ぎます。
肌の若さを保つために大切な栄養素です。
セレンは、ビタミンEと一緒にとると、抗酸化作用が強くなります。
また、抗酸化や免疫力増強作用をもつコエンザイムQ10は、体内でも生成されますが、そのときセレンの助けを必要とします。
さらに、ビタミンCの再生を助ける酵素の成分としても働き、体の抗酸化力をアップします。
セレンは甲状腺ホルモンを活性化するヨードチロニン脱ヨウ素酵素の成分としても必須で、体の新陳代謝を高めます。
さらに、体内で毒性を持つ硫黄やヒ素、カドミウム、水銀などの毒性を軽減させる働きもします。
硫黄・ヒ素・カドミウム・水銀の毒性を軽減
土壌や海水など自然界に広く分布し、食物連鎖によって摂取した食品から体内に入ります。
セレンはこれらの毒性を軽減します。
このほかにも次のような効果があります。
・免疫機能を高める効果
・大気汚染から呼吸粘膜を守る効果
大気汚染物質とアレルゲンを同時に吸入すると、アレルギー症状がひどくなることがわかっていますが、セレンや亜鉛は大気汚染物質から呼吸器粘膜を守る働きがあります。
・更年期障害の症状を改善する効果
セレンの欠乏症
欠乏症には、克山病、成長障害、肝臓障害、筋肉異常、関節炎、不妊症、免疫低下などがあります。
セレンの摂取が、極端に少ないとさまざまな病気にかかるリスクが高まり、発がんリスクも高まるといわれています。
克山病とは?
中国の東北部の風土病として知られ、土壌中のセレン含有量が低いことが原因です。
心筋壊死を伴う心疾患です。
コメント