水道民営化のデメリット 水質相談ができなくなる?
水道民営化に伴い水質相談が十分に対応されなくなる可能性があります。
水質相談とは?
水道法第18条
1 水道事業によって水の供給を受ける者は、当該水道事業者に対して、給水装置の検査及び供給を受ける水の水質検査を請求することができる。
2 水道事業者は、前項の規定による請求を受けたときは、すみやかに検査を行い、その結果を請求者に通知しなければならない。
具体的には
水道を使用している方は、水道に異変を感じた場合には、水道局に対して次のことを行ってもらうことができます。
・電話での水質相談をしてもらえます。
・電話で解決しなかった場合には、自宅に来てもらい現地調査をしてもらえます。
・現地調査ではっきりと原因や問題が解決しなかった場合には、専門性の高い水質検査を無料で受けられます。
水質相談ができなくなる理由とは?
各家庭に引き込んでいる水道管や家庭の水道設備(水道メータを除く)は、使用者の財産です。
水道局の責任は、水道メーターまでです。
そういった観点から、水質相談は水道事業のサービス的な面も持ち合わせているからです。
民営化になった場合には、十分なサービスが受けられなくなる可能性があります。
営利目的の場合には、現地調査や水質検査の費用も削減される可能性があるからです。
水質相談に関する個人情報の流出の可能性
水質相談に関しては、水道局では個人情報について厳密に管理していて、外部に流出することはありません。
しかし、民営化になった場合、個人情報の流出の可能性が懸念されます。
公共事業の場合は、実は考えられないほどのセキュリティ対策が施されています。
民営化になった場合には、個人情報の保護がどの程度まで守られるか疑問があります。
水質相談対応の迅速さ
公共事業では、市民への水道サービス向上のため、水質相談があった場合には、早急に対応する体制がとられています。
大きな自治体では、水質検査を行う部署も独自にもっている場合が多く、専門性の高い検査結果を受けることができます。
民営化になった場合、専門性の高い水質検査ができない会社が水道を運営する可能性もあるため、外部に委託して検査してもらう必要がでてくるため、水質の問題解決まで時間がかかることが懸念されます。
また、外部委託にする場合には、個人情報の漏えいも懸念されます。
水質相談のマニュアル
現在の水道事業体では、長年の水質相談をデータ化している事業体も多くあります。
長年のデータから、迅速で必要な対応をしてもらうことができます。
民営化になった場合には、長年のデータがないことから、一般的なオペレーター的な対応になる可能性があります。
他の部署との連携
あまり知られていないかも知れませんが、受水槽、貯水槽、プール、井戸水などは、水道事業体の管轄ではなくて、保健所などの管轄です。
でも、実際は水質相談をする方は知らない場合が多く、水道局に電話で相談する場合が多いようです。
その場合にも、水道局でもある程度知識があって、簡易的なものであれば回答してもらえる場合があります。
また、電話を受けた水道局から関係部署に連絡してもらえて、保健所などから電話をかけてもらえることがあります。
民営化になった場合には、他の部署との連携がどの程度まで確立できるのか不明で、ただ単に保健所などの連絡先を教えてもらうだけになるかもしれません。
以上が水道民営化になった場合の懸念点でした。
(参考情報)
台所、風呂場などの水道水から灯油臭がする場合
台所、風呂場などの水道水から灯油臭がする原因とは?
それは灯油を外でこぼしたことが大半です。
自分でこぼした経験がなくても、灯油配達業者が灯油タンクに灯油を入れる際に雪の上にこぼしたことが原因となる場合もあります。
雪が溶けて、土中の水道管(ポリエチレン管)が灯油で浸されて、水道水に灯油臭がついたものが原因の場合が大半です。
急に臭いがしてきたのは、これらのことが原因です。
対策としては、油が浸透した土を取り替え、場合によっては原因箇所の水道管の取り替えが必要となります。
かなりの金額がかかります。
ただ残念なことに、一度しみ込んだものは、土や水道管を取り替えない限り、時間がたっても臭いは消えません。
灯油臭は水温が上がるとともに感じやすくなります。
気温が高くなる前に対処することをお勧めします。
灯油タンクなどは、水道管と離して設置することをお勧めします。
また、給油の際には、業者がこぼしてないか立ち会うのも大切です。
読んでいただきありがとうございました。
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