バナジウムホヤは体に毒なのは本当?健康によいというのはデマ?
ホヤとは?
ホヤは、ゆっくりと成長するため、食用に適したサイズになるまでには3年ほどかかります。
刺身や酢のものにして食べます。
鉄、銅を多く含み、カロリーが低いので、ダイエット中の女性がなりやすい貧血の予防食として、おすすめです。
亜鉛、カリウム、バナジウムも多く含みます。
ホヤに含まれる栄養素
・鉄
・銅
・亜鉛
・カリウム
・ベタイン
・バナジウム
バナジウムの健康影響
バナジウムとは?
カルシウムやマグネシウムなどと同じ必須ミネラルの1つです。
現在では多くの研究者の間で注目を集め、研究されている超微量元素です。
食品では、貝類、パセリ、黒コショウ、マッシュルームなどに含まれています。
1987年にバナジウムに血糖降下作用のあることが報告されています。
アメリカではバナジウム入りのサプリメントが一般に販売されています。
バナジウムの血糖値降下作用は細胞のインスリン受容体の活性化促進と同時に、すい臓にあるインスリン産生細胞の合成促進する作用があるといわれています。
また、脂質代謝の改善や降圧作用なども期待されています。
日本では、富士山の地中を流れる伏流水にバナジウムが高濃度に含まれていることが分かっていて、ミネラルウォーターが商品化されています。
バナジウムの健康への悪影響や摂取目安は?
バナジウムの適正な摂取量や安全性に関して明らかではなく、過剰摂取による危険性も指摘されています。
バナジウムの摂取量の目安
日本人の食事摂取基準(2020年版)
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書(厚生労働省)でも記載されていません。
水道水質基準について
・水質基準項目(51項目)(令和2 年4月1日施行)
・水質管理目標設定項目(27項目)(令和2年4月1日適用)
・要検討項目(46項目)(令和3年4月1日適用)
水質基準項目と基準値(51項目)
水道水は、水道法第4条の規定に基づき、「水質基準に関する省令」で規定する水質基準に適合することが必要です。
必ず水道局で検査を行わなければいけません。
毒性の強いものや健康に影響するものというイメージがわかりやすいかもしれません。
ヒ素や大腸菌、トリハロメタンなどが該当します。
水質管理目標設定項目(27項目)
水道水中での検出の可能性があるなど、水質管理上留意すべき項目です。
現在まで水道水中では水質基準とする必要があるような濃度で検出いない項目で、水質基準は定めていないが、今後、水道水中で検出される可能性があるものや、水質基準に含まれるが、より質の高い水道水を目指すため必要なものなど、水質管理上留意すべき項目です。
将来にわたり水道水の安全性の確保等に万全を期す見地から定めてあります。
データの蓄積の目的もあると思います。
要検討項目とは?
毒性評価が定まらないことや、浄水中の存在量が不明等の理由から水質基準項目、水質管理目標設定項目に分類できない項目です。
要検討項目を測定するのは任意
要検討項目の測定については、測定するかしないかは自由です。
そのため、水道局では測定していない場合もあります。
ミネラルウォーター類の基準
アメリカの摂取量
アメリカの研究報告によると、食事によるバナジウムの摂取量が設定されています。
「成人1日当たりの上限は1.8mg」になっています。
アメリカの摂取量1.8mgで本当に大丈夫なの?
という疑問がありませんか?
もし、「成人1日当たりの上限は1.8mg」が妥当であれば、既に日本の厚生労働省でも暫定的でも摂取量の目安が示されるはずです。
日本の基準はそのままアメリカの基準を適用していないものがある
これが、厚生労働省の基準でよく見られるケースです。
例えば、水質基準の設定についてその例をご紹介します。
水質基準の設定例
水道の水質基準値はは、WHOの『飲料水水質ガイドライン』などを元に決められます。
※その他にも様々なこと(分析する機械の精度や分析条件の確立など)でも決められることがあります。
最新の飲料水水質ガイドラインは『第4版』となっています。
水質基準値の算出方法
水質基準値の算出方法について、ご紹介します。
評価値の算出
評価値の算定に当たっては、WHO 等が飲料水の水質基準設定に当たって広く採用している方法を基本とし、食物、空気等他の暴露源からの寄与を考慮しつつ、生涯にわたる連続的な摂取をしても人の健康に影響が生じない水準を基として設定しています。
具体的には、閾値があると考えられる物質については、基本的には次のような設定が設けられています。
≪水質基準の算出データ元≫
・1 日に飲用する水の量を2L
・人の平均体重を50kg(日本では50kg)(WHO では60kg)
・水道水由来の暴露割合として、TDI の10%(消毒副生成物は20%)を割り当てとする条件の下で、対象物質の1 日暴露量がTDI を超えないように評価値を算出しています。
ここで注目なのが、人の平均体重です。
・日本では50kg
・WHO では60kg
となっていることです。
日本では大人でも1.2倍の厳しい基準が設定される場合があります。
例えば、以下のファクターで計算されます。
・JECFA(1983)の暫定最大耐容1日摂取量(PMTDI)
・人の体重(日本の水質基準は体重50kgをもとに算出される)
・飲料水に対する寄与率を 20%
・1日に飲用する水の量
・飲料水の寄与率
また、体重の軽い方が、対象物質の影響が出やすいので、体重の軽い子供はもっと厳しい基準となります。
風邪薬などでも、大人に対して子供で少ない量なのは、このためです。
【独自算出】日本のバナジウムの摂取量
「成人1日当たりの上限は1.5mg」と計算されます。
(日本人の平均体重を50kgと仮定した場合)
さらに、体重25Kgの場合は「0.75mgが上限値」と計算されます。
バナジウムはなんでも危険なの?
実はそうとは断定できません。
富士山麓の人々は昔から「富士の伏流水を飲んでいるので健康である」と言われています。
伏流水を調べた結果、微量のバナジウムが含まれていることがわかったので、バナジウム入りのミネラルウォーターを飲むことによって血圧が下がり、血糖値も下がるので健康で長生きできるといわれているからです。
医学的に完全証明されたわけではないため詳細は不明ですが、ミネラルウォーター内のバナジウムが静かな人気になってます。
実際人気の銘柄の成分表は、下の表のようになっています。
霧島天然水【のむシリカ】は、成人1日当たりの上限は1.5mg に比べて、34.0μg/Lは相当小さな値であることがわかります
(参考)
1μg(マイクログラム)はmgの1000分の1の値です。
(参考)
単位g→mg→μg→ngの順番に1000分の1だけ小さくなります。
(例)1g=1000mg、1mg=1000μg
バナジウムホヤを多量摂取で健康被害
バナジウムには血糖値を下げる効果があるため糖尿病の予防に有効な食品と言われています。
夏の味覚の海産物である「ホヤ」は「海のパイナップル」と呼ばれて愛好方にとっては欠かすことのできない食べ物であり、日常的にホヤを食べている東北の太平洋岸に住んでいる人たちには糖尿病患者が極めて少ないと言われています。
ホヤに含まれているバナジウム効果は大きいと考えられます。
バナジウムホヤに注意
ホヤには多くの種類はあるが、特別にバナジウムを多く含んでいるホヤを「バナジウムホヤ」と呼んでいます。
血球細胞中に「ヘモバナジン」のバナジウム含有量は個体によって異なるものの、通常は「1kg当たり9~16gの範囲」と言われるので、ミネラルウォーターに比べて驚異的な含有量といえます。
バナジウム含有量の最も多いミネラルウォーター(150μg/L=150μg/kg)と比較した場合、6万~10.7万倍にもなっていて、近年はバナジウムを一度に大量に摂取できるといった理由などにより「バナジウムホヤ」に対する評価が向上しています。
アメリカの摂取量
アメリカの研究報告によると、食事によるバナジウムの摂取量が設定されています。
「成人1日当たりの上限は1.8mg」になっています。
【独自算出】日本のバナジウムの摂取量
「成人1日当たりの上限は1.5mg」と計算されます。
(日本人の平均体重を50kgと仮定した場合)
さらに、体重25Kgの場合は「0.75mgが上限値」と計算されます。
お断り
ホヤ自体が悪い訳ではありません。
食べ過ぎは、どの物質でも「毒」です。
身近なものでも、食塩は少量なら料理の味を引き立て、体に機能維持のためにも必要な栄養素です。
でも、食塩の取り過ぎは、さまざまな病気の原因となります。
「ホヤ」も同じで適量であれば、健康に良いものだと推察されます。
ホヤに含まれる栄養素の説明
・鉄
・銅
・亜鉛
・カリウム
・ベタイン
・バナジウム
鉄
鉄分の働き
コラーゲンの再合成や赤血球の成分となって全身に酸素を運ぶ働きがあります。
貧血予防はもちろんですが、肌ケアのためにも必要な栄養素です。
コラーゲンの再合成
鉄はたんぱく質の一種であるコラーゲンの合成にかかわっています。
肌や髪、爪の質の低下はたんぱく質だけでなく、鉄不足が原因の場合が多いといわれています。
コラーゲンは体内に入るときに分解されてしまうのですが、それを再合成するときに鉄が必要です。
また、ニキビや湿疹ができやすいのも、鉄欠乏が原因している場合があります。
赤血球の成分となって全身に酸素を運ぶ
鉄分の働きは血液に乗って全身に酸素を運ぶことです。
鉄は赤血球の血色素「ヘモグロビン」や、筋肉の「ミオグロビン」などの構成性成分となり、体内で酸素を運搬する役割を担っています。
銅
貧血予防
・銅は、鉄分から赤血球中のヘモグロビンという色素がつくられるときに働きます。
・銅は、腸からの鉄分の吸収をよくします。
鉄は、腸からの吸収が悪い成分なので、銅の存在は重要です。
・銅が不足すると、鉄がヘモグロビンにスムーズに合成されなくなり、鉄欠乏性貧血を起こします。
・ヘモグロビンは主な材料である鉄が十分であっても、銅がなければ正常に作られません。
銅がなければ、せっかく摂った鉄分も体内で使われることはありません。
貧血ぎみで鉄分を多く摂っている人には、必須のミネラルです。
貯蔵鉄のフェリチンが血清鉄として利用されるには、銅が必要となるため、銅が不足すると鉄欠乏性貧血になりやすくなります。
その他の効果
銅は多くの酵素の成分となって、骨や血管壁を強化するコラーゲンやエラスチンの生成に働き、動脈硬化や骨粗しょう症を防ぎます。
このほか、活性酸素を防ぐスーパーオキシドジスムターゼ(Cu-SOD)の成分として重要であり、活性酸素を除去することで過酸化脂質の増加を防止しています。
銅は、SODの活性促進を通じ、アンチエイジングに重要な成分です。
また、銅が不足することで、毛髪異常、白血球の減少、骨の異常、子どもの発育障害を起こすこともあります。
亜鉛
亜鉛とは?
亜鉛は、多くの酵素の構成成分(補助成分)になり、生体内での200種類以上の酵素反応に関与し、たんぱく質や糖、アルコールの代謝、免疫システム、ホルモン分泌などが正常に機能するのを助けています。
DNAやRNAの合成にも必要とされ、不足するとDNA複製が抑制され、細胞分裂も阻害されることになります。
そのことにより、細胞分裂が活発な皮膚や粘膜の健康維持にも関わっています。
亜鉛は成人体内に約2~4g含まれ、そのうち50%は血液に、約30%は前立腺や脳など各組織に、約20%は皮膚に存在しています。
必要度は非常に高いのに、体内にとどめておくことができないため、毎日食事などから摂取する必要があります。
また、亜鉛の吸収率は約30%とあまり高くはなく、十二指腸と回腸から吸収されます。
美肌に重要な栄養素
亜鉛は、細胞分裂するときに必要なミネラルです。
細胞が分裂する際に亜鉛が不足してしまうとDNAの読み取りがうまくいかず、新しい細胞が正常に生み出されません。
つまり亜鉛は細胞の新陳代謝が活発に行われているところでたくさん必要とされます。
例えば皮膚も新陳代謝が活発な部位です。
必然的にそこではたくさんの亜鉛が使われます。
皮膚の美しさに大きく関与するコラーゲンというタンパク質の生成に、ビタミンCが重要な働きをしていますが、亜鉛はビタミンCとともにコラーゲンの生成に関わり、皮膚や骨を健康に保つために重要な栄養素です。
そのため亜鉛が不足すると、コラーゲンの生成がうまくいかずに肌荒れや老化が進んだり、シミ、シワ、ソバカスが増えたりします。
ひどい火傷をしたときなどは、傷の治癒を助けるために亜鉛入りの治療剤を処方することもあります。
また亜鉛は髪の毛とも深い関わりをもっています。
日本人の髪の毛は黒いのでわかりやすいですが、亜鉛不足になると、その時期だけ毛が細く色も薄くなります。
脱毛してしまう場合もあります。
皮膚の亜鉛含有量
表皮と真皮に含まれる亜鉛の含有量の割合は、表皮5.6に対して真皮が1の割合で含まれています。
皮膚は表皮と真皮に分けられますが、亜鉛が多く含まれるのは表皮です。
表皮は角質を産生するケラチノサイト、メラニンを産生するメラノサイトが含まれ、真皮よりも生まれ変わりが早く、新陳代謝も盛んに行われています。
抗酸化作用
抗酸化酵素スーパーオキシドジスムターゼ(Zn-SOD)の成分としても重要です。
スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)は活性酸素を還元する酵素で、亜鉛や銅が構成成分となっています。
活性酸素はがんや動脈硬化などの多くの疾病に関係があるといわれ、また老化にも深く関わっています。
活性酸素を除去することで、健康や美容を維持することができます。
日焼けやストレスが多い人は体内で活性酸素が発生しやすいので、亜鉛などの抗酸化成分を摂った方がよいといわれています。
また、活性酸素を除去することで過酸化脂質の増加を防止します。
過酸化脂質が増えると、体の機能が低下し、老化現象や白内障などの病気を引き起こす原因となります。
味覚を正常に保つ働き
亜鉛は味覚を正常に保つという重要な働きがあります。
口内には、舌を中心に「味蕾」という味を感じる細胞の集合体が存在しています。
味蕾は、新陳代謝が活発で、10~12日のサイクルで次々と新しくつくられます。
その形成にも亜鉛は不可欠です。
亜鉛不足が続くと味蕾が正常に維持されず、味覚異常が起こります。
亜鉛不足による味覚障害は、初期の段階なら亜鉛を摂取することで正常に戻すことができます。
しかし欠乏が長期化すると味細胞の再生は難しくなります。
亜鉛欠乏が長く続くと、ついには味細胞が壊れてしまうことが確認されています。
卵子の成長にも不可欠
女性の卵子にとって亜鉛は欠かせないものです。
受精した卵子はどんどん細胞分裂を繰り返していきます。
亜鉛は細胞分裂の際に必要なミネラルなので、受精卵の成長にしたがい多量に消費されます。
妊婦さんの血中亜鉛を測ってみると、胎児の成長に伴い体内の亜鉛が激減するのがわかります。
妊娠すると味覚が変わるというのはよく聞く話です。
中には本当に亜鉛不足による味覚障害になっている人もいます。
亜鉛不足のお母さんは早産しやすいということがスウェーデンの大規模な研究でも明らかになっていますし、赤ちゃんの体重が少なかったり、奇形が生じやすいなどといった報告もあります。
亜鉛は母体にも胎児にも、そして乳児の成長にも大きく影響するミネラルなので、妊婦さんや授乳中のお母さんは不足しないようにしっかり摂取することが大切です。
糖尿病に対する作用
血糖調節ホルモンであるインスリンの分泌を盛んにして血糖値を下げる働きがあります。
亜鉛は、血糖値降下作用のあるホルモンのインスリンの合成(結晶化)に必要なため、亜鉛欠乏により耐糖能が低下するとされています。
耐糖能
血糖値が、常に一定範囲内に収まるように調節する能力のことです。
免疫力を高める働き
免疫機能の主役であるT細胞やナチュラルキラー細胞(NK細胞)の働きをよくするといわれています。
亜鉛を豊富に摂取していると、風邪をひきにくくなるといわれています。
生体膜の安定化
生体の単位である細胞を包む細胞膜には脂質が多く、活性酸素によってダメージを受けやすい特徴があります。
亜鉛はその抗酸化作用により細胞膜の酸化を抑え、安定に保つ働きがあります。
細胞分裂の際のDNAの複製に関与
亜鉛不足でDNAがきれいに分かれないと正常な細胞が生み出されずに、細胞の老化が始まったり、がんになったりします。
傷口の治りを早める
傷口がふさがるということは新しい細胞が生まれているということなので、どんどん亜鉛が使われます。
貧血予防
成人では、亜鉛不足で貧血の原因にもなります。
唾液の分泌
唾液を分泌する細胞にも亜鉛が不可欠です。
子供の成長
亜鉛は成長ホルモンの機能維持や、骨の成長に不可欠です。
骨粗しょう症の予防もカルシウムだけではなく、亜鉛があってはじめてカルシウムは骨になります。
妊娠の持続
妊娠初期に亜鉛を不足させると、奇形児の生まれる率が高くなります。
その結果、早産も増えます。
亜鉛は細胞分裂に関わっていて、胎児が成長するために母親の体内の亜鉛が大量に使われます。
そのため妊婦は、妊娠週数が多くなるほど血清の亜鉛値は減少します。
母体の亜鉛不足は、赤ちゃんの成育にも影響を与えます。
アルコール分解
アルコールを分解するアルコール脱水酵素は亜鉛がないと、アルコールを分解できないので、悪酔いをします。
血中コレステロールの調整
亜鉛が足りなくなるとLDLコレステロール(悪玉コレステロール)の酸化が進み、それが動脈壁に沈着して血管が狭まり、高血圧や動脈硬化を引き起こします。
亜鉛は抗酸化作用により、LDLコレステロールの酸化を抑える働きがあります。
視力の維持
少し暗くなるとものが見えにくくなる夜盲症はビタミンAの不足が関与しているといわれていますが、亜鉛も関与しています。
ビタミンAの代謝に亜鉛は不可欠です。
記憶力
脳内で記憶をつかさどる海馬には亜鉛が多く存在し、記憶力にも必要だといわれています。
亜鉛が不足すると、脳の機能が低下し、記憶力が悪くなることもあります。
カリウム
細胞機能の維持
細胞が活動するためには、その内外に水分が必要です。
細胞内の水分(細胞内液)にはカリウムが、細胞外の水分(細胞外液)にはナトリウムがそれぞれ多く含まれています。
これらの濃度やバランスは、細胞の水分の量や浸透圧に影響を及ぼすので、細胞の膜にはカリウムとナトリウムをくみ出すポンプ機能がついていて、つねに適正な濃度を保つように調節されています。
すなわち、カリウムとナトリウムのどちらが欠けてもそのバランスがくずれ、生命活動の基本単位である細胞は機能しなくなります。
カリウムはナトリウムとともに生命活動そのものを維持しているともいえます。
両者のバランスが一定に保たれることによって、細胞内外の水分調節や物質交換が行われています。
余分なナトリウムの排泄(むくみ解消・高血圧予防)
カリウムは、体内のナトリウムが過剰になると、その排泄を促します。
カリウムは、細胞内のナトリウム量を調整し、余分なナトリウムと水分を細胞の外に排出します。
また、ナトリウムが腎臓で再吸収されるのを防ぎ、尿への排泄を促します。
そのため、カリウムを摂取することは、体内のナトリウム(塩分)の減少と、それによる血圧の正常化(高血圧の予防)、手足のむくみ解消に効果があります。
ナトリウムが過剰となり、カリウムが不足すると、血圧が上がりやすいうえ、心臓の筋肉や血管の働きが衰え、心臓病や脳血管障害の危険性が増します。
これを防ぐには、塩分の過剰摂取を控え、カリウムを十分摂ることが大切です。
むくみケア
むくみとは細胞内に余分な水分がたまってしまった状態のことです。
栄養素や酸素と一緒に細胞に運ばれた水分が、静脈やリンパ液の中にスムーズに回収されなくなるために起こります。
体内の水分調節をスムーズにしてむくみを防ぐうえで大切なのは、ナトリウムとカリウムのバランスです。
細胞内の水分は、ナトリウムがポンプ役となり、水を吸いあげて調節しています。
しかし、このポンプが正常に機能しないと細胞が水ぶくれ状態となり、むくみが起こります。
カリウムには、余分な水分を排出させることでナトリウムポンプを正常に機能させる働きがあります。
足のむくみは、その日のうちに解消することが重要です。
むくみを放置しておくと、周囲の毛細血管が圧迫され、むくみがさらに進行します。
それによって、ますます血行が悪くなります。
また、皮下脂肪の脂肪球という細胞が必要以上に水分を吸収して大きくなることもあります。
むくみを解消するには、カリウムの摂取、運動や入浴、マッサージで血液やリンパ液の循環を良くして、水分の排出をスムーズにしてあげるケアが大切です。
筋肉の収縮・弛緩
筋肉の収縮・弛緩の働きを正常に保つために働いています。
カリウムは細胞内の酵素反応を調節する働き役割があり、筋肉でのエネルギーづくりにも関与しています。
カリウムは筋肉細胞に60%近く含まれます。
神経の伝達
神経伝達を正常に保つために働いています。
カリウムが不足した場合
カリウムが不足すると、高血圧、手足のむくみ、糖尿病、神経障害、精神障害、ストレス、食欲不振、筋力低下などの症状があらわれます。
カリウムの摂取量が不足していると、余分なナトリウムの排泄が滞るため、高血圧や手足のむくみを引き起こしやすくなります。
また、筋肉の働きが低下したり、けいれんを起こしたりします。
夏場に大量の汗をかくと、カリウムが汗とともに排出されて、低カリウム血症が起こり、疲れやすくなったり、無気力になったりすることがあります。
これは夏バテの原因にもつながります。
ベタイン
甘味・旨味成分で、アミノ酸系窒素化合物です。
肝機能を強化する働きがあります。
胆汁の産生を促進し、脂質のエネルギー代謝を活性化、コレステロール値を低下させます。
読んでいただきありがとうございました。
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