「アカガイ(赤貝)」ダイエット中の女性がなりやすい貧血の予防食
アカガイ(赤貝)は1年で6cm、2年で8cm、3年で10cmほどに成長しますが、通常にぎり寿司や刺身で食べているのは、生後1~2年のやわらかいものです。
身が鮮やかな朱赤色をしているのが特徴です。
これは、血液中にヘモグロビンという赤い色素を多く含んでいるためです。
そのため、ヘモグロビンの主成分である鉄を多く含んでいます。
しかも、体への吸収のよいヘム鉄を豊富に含んでいるため、貧血予防(鉄欠乏性貧血)に効果的です。
さらに、悪性貧血予防に効果的なビタミンB12を豊富に含んでいます。
アカガイは、カロリーが低いので、ダイエット中の女性がなりやすい貧血の予防食として、おすすめです。
また、細胞の老化の抑制や肝臓での解毒作用を高めるグルタチオンなどを含んでいます。
グルタチオンは、メラノサイトでメラニン色素がつくられる前に紫外線を防御する働きや抗酸化作用があり、美白、シミ・ソバカス対策に効果的です。
そのほか、疲労回復や細胞の再生に役立つビタミンB1・B2、皮膚や目のトラブルを解消し、細胞の老化を抑制する働きのあるビタミンAも含んでいます。
(ビタミンAの含有量は、貝類のなかでは多いほうです)
そのほか、亜鉛やカリウム、カルシウム、タウリン、ベタインも含んでいます。
アカガイは酢との相性がよく、酢には鉄の吸収を助けるクエン酸が含まれています。
そのため、海藻などと和えて酢の物にすると、鉄をはじめとするミネラルをたっぷり摂取できるのでおすすめです。
活け赤貝 特選殻 石巻渡波産 石巻渡波産 他 約100-120g/個 計500g 豊洲直送 高級貝類 国産 アカガイ 職人の食材【国産赤貝500g】 冷蔵
貧血の種類(鉄欠乏性貧血と悪性貧血)
貧血には体内の鉄分が不足することから起こる「鉄欠乏性貧血」と赤血球そのものが欠乏することによる「悪性貧血」があります。
「鉄分のサプリメントを飲んでいるけど、貧血がよくならない」といった方は、ビタミンB12や葉酸が不足していることで、悪性貧血を引き起こしている可能性が高いことがわかっています。
鉄分不足による貧血とは違い、赤血球そのものが不足すると、悪性貧血を引き起こします。
赤血球は4ヶ月で死滅しますが、新しい赤血球をつくるのに必要なビタミンB12や葉酸が足りないと、正常な赤血球ができず、悪性貧血になります。
また、ビタミンB6も赤血球を生成するために必要となります。
悪性貧血とは鉄分不足の貧血と違い、立ちくらみやめまいなどの症状のほかに、胃腸障害や頭痛、倦怠感などを引き起こし、症状が進行すると、神経障害や知覚障害などを引き起こすことがあります。
【アカガイに含まれる鉄欠乏性貧血に効果的な栄養素】
・鉄分(ヘム鉄)
・動物性たんぱく質
【アカガイに含まれる悪性貧血に効果的な栄養素】
・ビタミンB12
アカガイに含まれる栄養素
・鉄(ヘム鉄)
・ビタミンB12
・ビタミンB1
・ビタミンB2
・グルタチオン
・ビタミンA
・カリウム
・亜鉛
・カルシウム
・タウリン
・ベタイン
アカガイの効能
鉄(ヘム鉄)
鉄分不足
実は、鉄分は体内でつくられないもの
毎日の尿や汗などから、鉄分は失われています。
特に女性の場合は、月経による出血、妊娠・母乳育児によって赤ちゃんに鉄分をとられることによって、より多くの鉄分が失われています。
女性は、日々の生活の中で鉄分を失っています。
偏った食生活
生野菜や果物だけなど、特定の食べ物だけを食べるような極端なダイエットや、ファストフードやレトルト食ばかりの生活を続けると、鉄分や、鉄分の吸収をアップさせる様々な栄養素が足りなくなってしまいます。
タンニンや食物繊維は、鉄の吸収を妨げるので注意が必要です。
タンニンを含むコーヒーや紅茶、緑茶などは、食事中や食後に飲むと余計に鉄分の吸収が悪くなってしまいます。
さらにダイエットのためにサプリメントなどで食物繊維を大量に摂取するのも避けた方が良いです。
月経による出血
女性は月経がある分、男性よりも鉄分不足になりやすいです。
特に月経過多の方は早めに対処することが必要です。
妊娠・出産
妊娠すると、胎児に鉄分をとられることもあって、鉄分不足を起こしやすくなります。
出産後も、赤ちゃんを母乳で育てている人は、母乳からも鉄分が出ていくため不足がちになります。
鉄分の効能
コラーゲンの再合成
鉄はたんぱく質の一種であるコラーゲンの合成にかかわっています。
肌や髪、爪の質の低下はたんぱく質だけでなく、鉄不足が原因の場合が多いといわれています。
コラーゲンは体内に入るときに分解されてしまうのですが、それを再合成するときに鉄が必要です。
また、ニキビや湿疹ができやすいのも、鉄欠乏が原因している場合があります。
赤血球の成分となって全身に酸素を運ぶ
鉄分の働きは血液に乗って全身に酸素を運ぶことです。
鉄は赤血球の血色素「ヘモグロビン」や、筋肉の「ミオグロビン」などの構成性成分となり、体内で酸素を運搬する役割を担っています。
体力の回復を早めたい方、特に鉄分が気になる女性の方に必要な栄養素です。
鉄は赤血球を作るのに必要な栄養素です。
体内の鉄分が不足すると全身への酸素供給が不足し、体がだるい、疲れやすいと感じやすくなります。
活性酸素を除去して老化を抑制する効果、体内の免疫機能の維持などの効果もあります。
鉄の種類
ヘム鉄と非ヘム鉄
食物中の鉄には「ヘム鉄」と呼ばれる二価鉄と「非ヘム鉄」と呼ばれる三価鉄があります。
吸収率はヘム鉄が約15~25%、非ヘム鉄では吸収率がわずか2~5%です。
「ヘム鉄」の方が吸収率は5~6倍高くなっています。
ヘム鉄(二価鉄)はそのまま腸管で吸収することができます。
非ヘム鉄の三価鉄は結合している有機物が胃酸によって溶解し、ビタミンCなどの作用で二価鉄に還元されたのち腸管から吸収されます。
腸管で吸収された鉄は、小腸粘膜細胞で三価鉄になりアポフェリチンというたんぱく質と結合し、フェリチンとなります。
ヘム鉄
ヘム鉄の吸収率は約15~25%です。
胃壁や腸管を荒らさず、タンニンや食物繊維などの吸収阻害を受けずに吸収されます。
さらに過剰摂取の心配がなく、身体に優しい鉄分です。
非ヘム鉄
非ヘム鉄は吸収率がわずか2~5%です。
腸から吸収される際にタンニンや食物繊維などの吸収阻害を受けていたり、胃腸や腸管を荒らすといった副作用があります。
アカガイには「ヘム鉄」が含まれています。
鉄分にも種類があります。
鉄分は、体内に吸収されづらいものです。
そこで、吸収率が高い動物性の「ヘム鉄」を積極的に摂る必要があります。
しかし、一般的に安価な鉄分サプリメントは、「ピロリン酸鉄」や「クエン酸鉄」といった「非ヘム鉄」を使っている場合が多いのが現状です。
市販の非ヘム鉄の場合には、タンニンや食物繊維が鉄分の吸収を妨げるので注意が必要です。
タンニンを含むコーヒーや紅茶、緑茶などは、食事中や食後に飲むと余計に鉄分の吸収が悪くなってしまいます。
さらにダイエットのためにサプリメントなどで食物繊維を大量に摂取するのも避けた方が良いです。
アカガイに含まれているヘム鉄はタンニンや食物繊維などの吸収阻害を受けずに体に吸収できるので、気にせずコーヒーや食物繊維をとってダイエットを続けられます。
機能鉄と貯蔵鉄
体内の鉄は、ヘモグロビンやミオグロビンのように、酸素の運搬役としての役割を果たしている「機能鉄」の他に、肝臓や脾臓、骨髄などに貯蔵されている「貯蔵鉄」があります。
鉄が骨髄に運ばれると赤血球合成に利用されます。
肝臓や脾臓に運ばれると、フェリチンとして三価鉄の状態で貯蔵されます。
さらにフェリチンの凝集体であるヘモジデリンとしても蓄えられます。
機能鉄が不足すると、それを補うために貯蔵鉄が利用されます。
これが少なくなると、鉄欠乏による貧血を起こします。
血液検査で貧血と診断されなくても、この貯蔵鉄が減少している状態の人も多いと言われています。
男性や閉経後の女性には、貧血はほとんど見られないのですが、月経のある年代の女性や妊娠中の方は、欠乏しやすいので注意が必要です。
体内の鉄分布
成人のからだには約4g(4000mg)の鉄が存在します。
赤血球
ヘモグロビンに含まれて、酸素を運搬します。
分量:3000mg
割合:60~70%
肝臓・脾臓
フェリチンやヘモジデリンとして貯蔵される。
分量:1000mg
割合:20~25%
筋肉
ミオグロビンに含まれて、酸素を運搬・貯蔵。
分量:130mg
割合:3~5%
骨髄
フェリチンとして貯蔵される。
分量:130mg
割合:4%
血漿
トランスフェリンとして結合して運ばれる。
分量:4mg
割合:0.1%
※血液中(赤血球を除く)の鉄が減少すると、フェリチン中の鉄が輸送たんぱく質のトランスフェリンと結合し、血液中を運ばれていきます。
鉄の吸収促進と阻害
食品中の鉄の多くは、吸収されにくい三価鉄の非ヘム鉄であるため、鉄吸収に影響を及ぼす要因に注意する必要があります。
鉄分は摂取しても吸収しにくい栄養素
そのまま鉄分を摂取しても、実際に吸収されるのは、ごく一部だけです。
鉄分10mgを摂取しても、そのまま10mgすべてが吸収されるわけではないです。
ドラッグストアなどで鉄分サプリだけを購入して飲んでいても貧血が改善されない場合も多いといわれています。
鉄の吸収を促進するもの
ビタミンC
三価鉄を二価鉄に還元し、吸収を高めます。
クエン酸
鉄を溶けやすくします。(キレート作用)
※キレート作用とは?
クエン酸は身体に吸収されにくいカルシウムやマグネシウム、鉄、亜鉛などの脂溶性のミネラルを水溶性に変え、吸収を良くします。これをキレート作用といいます。
※アカガイは酢と一緒に食べると貧血に効果的です
酢にはクエン酸が含まれています。
動物性たんぱく質
ミートファクター
※ミートファクターとは?
動物性たんぱく質は、ヘム鉄が利用されるのを助け、非ヘム鉄の溶解を助ける働きがあります。
この働きをミートファクターと呼びます。
アカガイには動物性たんぱく質が豊富に含まれています。(アミノ酸スコア83)
鉄の吸収を阻害するもの
タンニン、フィチン酸
三価鉄が二価鉄に還元される前に結合して不溶性となり、鉄の吸収を阻害します。
タンニンを含むコーヒーや紅茶、緑茶などは、食事中や食後に飲むと余計に鉄分の吸収が悪くなってしまいます。
食物繊維
多量の食物繊維は、消化管内で、鉄をはじめとする陽(金属)イオンと結合して便中に排泄してしまいます。
ダイエットのためにサプリメントなどで食物繊維を大量に摂取する際には注意が必要です。
鉄の過剰症
鉄の吸収率は極めて低く、また腸粘膜にあるフェリチンという貯蔵鉄が鉄の吸収を調節(余った鉄は貯蔵されます)しているため、必要以上に吸収されることはほとんどありません。
それでも余った鉄は排泄されるので一般的な食事では過剰症の心配はありません。
しかし、サプリメント(鉄剤)などで必要以上に摂取すると、鉄が沈着するヘモクロマトーシスになる可能性があります。
※ヘモクロマトーシス
肝臓などの臓器の細胞に鉄が異常沈着し、肝機能障害を起こします。
貧血予防にアカガイがおすすめです!
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ビタミンB12
ビタミンB12は葉酸と一緒になって赤血球のヘモグロビンの合成を助けています。
不足すると造血がうまくいかず、赤血球の数が減ったり、異常に大きい赤血球ができたりと、生成がうまくいかなくなります。
そうすると全身に酸素が行きわたらなくなり、だるさや動悸・息切れなどが起こってしまいます。
これを「悪性貧血」と呼んでいます。
また、ビタミンB12はタンパク質や脂質のエネルギー化にも関わっているほか、脳の中枢神経や末梢神経の機能を正常に働かせる重要な役割もあります。
肩こりや腰痛には末梢神経が関係しているため、ビタミンB12には、痛みを軽くする働きもあります。
ビタミンB1
次のような効能があります。
・皮膚や粘膜の健康維持を助ける働き
・糖質をエネルギーに変えて疲れにくくする働き
ビタミンB1は糖質をエネルギーに変える働き(糖質の代謝を促進)があります。
体内で糖質をエネルギーに変えるとき、酵素の働きが必要になります。
この酵素がしっかりと機能するには補酵素が不可欠で、ビタミンB1は補酵素の働きを果たしています。
糖質代謝を促す酵素はアミノ酸だけからなる純タンパク質(アポ酵素)で、この酵素の働きを助ける補酵素がなければ、糖質をエネルギーに変えることはできません。
乳酸を分解して筋肉の疲れをやわらげる働き
ビタミンB1が不足すると、糖質がきちんと代謝できず、体内に乳酸などの疲労物質が蓄積され、疲れやすくなったり、筋肉痛を起こしやすくなったりします。これが肩こりの原因になると言われています。
脳や神経を正常に保つ働き
ビタミンB1は、脳や神経にとっても大切で、中枢神経や手足の末梢神経を正常に働かせる作用があります。
ビタミンB1は脳や神経の働きを助けるので集中力が増し、記憶力が向上します。
また、手足や足先などの感覚が敏感に働くようになります。
ビタミンB1が不足した場合
ビタミンB1が不足すると、イライラなどの症状や集中力の低下、さらに食欲不振、全身の倦怠感、手足のむくみやしびれ、動悸、息切れ、筋肉痛、脚気などがあらわれます。
また、脳には、血管収縮作用によって脳を活性化させるセロトニンという物質がありますが、ビタミンB1が欠乏することで、セロトニン代謝が正常に行われず、脳の機能がうまく作動せず、気力減退や慢性的な眠気を引き起こします。
アルコールを分解するのにもビタミンB1は必要です。
お酒を毎日大量に飲み、慢性的にビタミンB1が不足している人は、中枢神経が侵されるウェルニッケ・コルサコフ症候群という神経疾患にかかることがあります。
手足や顔面の麻痺、言語障害、記憶障害などがあらわれます。
ビタミンB2
次のような効能があります。
皮膚や粘膜の健康維持を助ける
美容のビタミンとも呼ばれ、皮膚や粘膜を保護し、肌・爪・髪の発育や体全体の抵抗力を強め、成長と生殖を助ける働きをします。
ヒアルロン酸の持つ保水力を高める働き
みずみずしい肌をキープするのにも必須のビタミンです。
脂肪の代謝を助ける(脂肪の燃焼を促進)
脂肪を燃やしてエネルギーに変えるときに、補酵素として働きます。
脂肪が多い食べ物を多くとった時には、ビタミンB2も多めに摂ると、脂肪が次々と燃焼されるので、脂肪太りのダイエットには大きな効果があります。
血液サラサラ効果
体内の活性酸素と結びつくことで生まれる有害物質である過酸化脂質の分解に作用して、コレステロールや中性脂肪を減らす働きがあります。
ビタミンEは過酸化脂質ができるのを防ぐ働きを持っていますが、ビタミンB2はつくられた有害な過酸化脂質を分解・消去するのに役立ちます。
ビタミンB2が不足した場合
不足すると、口内炎など粘膜のトラブルや皮膚炎があらわれます。
グルタチオン
グルタミン酸、システイン、グリシンの3つのアミノ酸が結合したポリペプチドという成分です。
肝臓での解毒作用を高める効果(肝臓の機能を強化)
肝臓での解毒作用を高めて肝機能の強化に働きます。
体内に入った有害物質と結びつき、グルタミン酸とグリシンを切り離して排泄を促します。
肝臓の機能を高めることから、アルコール性脂肪肝の予防に最適の栄養成分です。
強い抗酸化作用(細胞の老化・動脈硬化・がん化を防ぐ)
強い抗酸化作用があり、細胞の老化や動脈硬化、がん化を引き起こすと考えられている過酸化脂質の生成を抑えるだけでなく、グルタチオンはすでにできてしまった過酸化脂質を体外に排出する働きをもっていることが特徴です。
UV対策(美白、シミ・ソバカス)
グルタチオンは、メラノサイトでメラニン色素がつくられる前に紫外線を防御する働きや抗酸化作用があるといわれています。
ビタミンA
ビタミンAは肌の修正や再生に必要な成分であることから、美肌効果が期待できると言われています。
ビタミンAの主要な成分であるレチノールには、目や皮膚の粘膜を健康に保ったり、抵抗力を強めたりする働きがあります。
ビタミンAが不足すると、夜盲症(暗いところで物が見えづらくなること)になると言われています。
これは、網膜にあるロドプシンという明暗を感じる物質(視覚色素)が、ビタミンAから作られるためです。
また、ビタミンAは体内で発生する活性酸素から、からだを守る働きがあり、若さと健康を保つことができます。
ビタミンAが十分でない場合には、ビタミンB、ビタミンE、ビタミンD、カルシウム、リン、亜鉛はその効果が発揮されません。
栄養素の潤滑油としても、ビタミンAを摂取することは重要です。
眼精疲労
多くの方(自分もそうです)が、スマホやテレビ、パソコンなどを通して、多くの情報を集めていて、それだけ目は酷使されています。
その結果、疲れ目や充血、ドライアイなどの眼精疲労に悩まされる人が増加しています。
脳に送られてくる外界刺激の情報の8割は視覚情報といわれています。
つまり、眼精疲労から脳の疲れを引き起こし、頭痛や肩こり、首こり、イライラ、集中力低下、倦怠感(全身疲労)を引き起こす場合があります。
目の周辺には数え切れないほどの毛細血管が走り、目に栄養と酸素を供給しています。
目の使い過ぎでこれらの毛細血管の血行が悪くなるのが、「疲れ目」や「眼精疲労」と呼ばれる状態です。
目の機能回復に効果的な栄養素
眼精疲労を改善するためには、まず目を休めることが一番ですが、あわせて、目の機能向上に効果がある栄養成分を摂取すると、回復のスピードも早まり、疲れにくくなります。
昔から、目の機能回復にはビタミンA、β-カロテンが効くとされています。
ビタミンAやβ-カロテンは、目の網膜にある光や色を感じるのに必要なロドプシンという色素を生成します。
ロドプシンは、疲れ目の改善や目の乾燥を防ぐ働きをしています。
そのほか、目の充血を防ぐビタミンC、視神経や筋肉の疲労を回復するビタミンB1、ビタミンB2も目の機能回復に効果を発揮します。
カリウム
次のような働きがあります。
細胞機能の維持
細胞が活動するためには、その内外に水分が必要です。
細胞内の水分(細胞内液)にはカリウムが、細胞外の水分(細胞外液)にはナトリウムがそれぞれ多く含まれています。
これらの濃度やバランスは、細胞の水分の量や浸透圧に影響を及ぼすので、細胞の膜にはカリウムとナトリウムをくみ出すポンプ機能がついていて、つねに適正な濃度を保つように調節されています。
すなわち、カリウムとナトリウムのどちらが欠けてもそのバランスがくずれ、生命活動の基本単位である細胞は機能しなくなります。
カリウムはナトリウムとともに生命活動そのものを維持しているともいえます。
両者のバランスが一定に保たれることによって、細胞内外の水分調節や物質交換が行われています。
余分なナトリウムの排泄(むくみ解消・高血圧予防)
カリウムは、体内のナトリウムが過剰になると、その排泄を促します。
カリウムは、細胞内のナトリウム量を調整し、余分なナトリウムと水分を細胞の外に排出します。
また、ナトリウムが腎臓で再吸収されるのを防ぎ、尿への排泄を促します。
そのため、カリウムを摂取することは、体内のナトリウム(塩分)の減少と、それによる血圧の正常化(高血圧の予防)、手足のむくみ解消に効果があります。
ナトリウムが過剰となり、カリウムが不足すると、血圧が上がりやすいうえ、心臓の筋肉や血管の働きが衰え、心臓病や脳血管障害の危険性が増します。
これを防ぐには、塩分の過剰摂取を控え、カリウムを十分摂ることが大切です。
むくみケア
むくみとは細胞内に余分な水分がたまってしまった状態のことです。
栄養素や酸素と一緒に細胞に運ばれた水分が、静脈やリンパ液の中にスムーズに回収されなくなるために起こります。
体内の水分調節をスムーズにしてむくみを防ぐうえで大切なのは、ナトリウムとカリウムのバランスです。
細胞内の水分は、ナトリウムがポンプ役となり、水を吸いあげて調節しています。
しかし、このポンプが正常に機能しないと細胞が水ぶくれ状態となり、むくみが起こります。
カリウムには、余分な水分を排出させることでナトリウムポンプを正常に機能させる働きがあります。
足のむくみは、その日のうちに解消することが重要です。
むくみを放置しておくと、周囲の毛細血管が圧迫され、むくみがさらに進行します。
それによって、ますます血行が悪くなります。
また、皮下脂肪の脂肪球という細胞が必要以上に水分を吸収して大きくなることもあります。
むくみを解消するには、カリウムの摂取、運動や入浴、マッサージで血液やリンパ液の循環を良くして、水分の排出をスムーズにしてあげるケアが大切です。
筋肉の収縮・弛緩
筋肉の収縮・弛緩の働きを正常に保つために働いています。
カリウムは細胞内の酵素反応を調節する働き役割があり、筋肉でのエネルギーづくりにも関与しています。
カリウムは筋肉細胞に60%近く含まれます。
神経の伝達
神経伝達を正常に保つために働いています。
美肌
カリウムはNMF(天然保湿因子)の構成成分です。
カリウムが不足した場合
カリウムが不足すると、高血圧、手足のむくみ、糖尿病、神経障害、精神障害、ストレス、食欲不振、筋力低下などの症状があらわれます。
カリウムの摂取量が不足していると、余分なナトリウムの排泄が滞るため、高血圧や手足のむくみを引き起こしやすくなります。
また、筋肉の働きが低下したり、けいれんを起こしたりします。
夏場に大量の汗をかくと、カリウムが汗とともに排出されて、低カリウム血症が起こり、疲れやすくなったり、無気力になったりすることがあります。
これは夏バテの原因にもつながります。
亜鉛
亜鉛は新陳代謝に関わっていて、肌のターンオーバーを促進します。
体内で新たな細胞をつくるために必要な酵素の必須成分であり、200種類以上の酵素に含まれる成分です。
酵素はさまざまな代謝をスムーズに行うために欠かせない物質です。
細胞の生まれ変わりや糖質のエネルギー化、血糖調節ホルモンであるインスリンの構成成分(インスリンの分泌を盛んにして血糖値を下げる)、免疫力を高めるなど、役割は多岐にわたっています。
細胞の新生を活発にさせ、骨や皮膚の発育を促す働きがあります。
体に貯蔵しておく事が出来ないため、1日の中でバランス良く摂取することが大切です。
様々な酵素を作り出すのをサポート、タンパク質の合成、疲労回復や免疫力強化に関わる万能ミネラルです。
また、抗酸化酵素スーパーオキシドジスムターゼ(Zn-SOD)の成分としても重要です。
スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)は活性酸素を還元する酵素で、亜鉛や銅が構成成分となっています。
亜鉛が不足した場合
不足してしまうと、新陳代謝のサイクルが遅れるため、肌がカサつく他、脱毛、フケなどが起こります。
また、脳の機能が低下し、記憶力が悪くなることもあります。
特に味覚細胞は寿命が短く、10~12日で新たな細胞に変わるため、不足すると代謝ができず、食べ物の味がわからなくなります。
また、性ホルモンの分泌にも関係しています。
不足すると、女性の場合は生理不順などの原因になります。
さらに、亜鉛不足で貧血の原因にもなります。
カルシウム
美肌効果
カルシウムはNMF(天然保湿因子)の構成成分です。
また、カルシウムで新陳代謝が促進されます。
新しい皮膚細胞が成熟し、表皮の角質に成長するときにカルシウムが必要とされます。
カルシウムが充実していると、新しいお肌への生まれ変わりが活発になり、若々しく滑らかな表皮を保つことが出来ます。
骨や歯の材料
カルシウムは骨や歯の材料となります。
体内にあるカルシウムのうち99%は骨や歯にある「貯蔵カルシウム」で、1%は血液や筋肉、神経系に含まれる「機能カルシウム」です。
貯蔵カルシウムと機能カルシウムは相互関係があります。
機能カルシウムは血液中に溶け込んで血液凝固や精神安定の働きをしたり、筋肉の働きをサポートします。
機能カルシウムが不足すると、骨にある貯蔵カルシウムが放出されて、血中カルシウム濃度が一定に保たれます。
カルシウムの不足が続くと、骨にあるカルシウムが減少し、骨密度が低下し、骨折や骨軟化症、骨粗しょう症を起こしやすくなります。
成長期であれば、歯の質が悪くなったり、あごの発達が遅れます。
また、閉経前後の女性は骨代謝をうながすエストロゲンが減少するため、骨が弱くなります。
血中のカルシウム調節がうまくいかず、胃から多く溶け出してしまうようになり、骨に含まれるカルシウム量が減ってしまいます。
機能カルシウムが不足した場合
体内のカルシウムの1%は機能性カルシウムとして、血液中や筋肉、脳にあって、神経のいらだちを抑え、筋肉を収縮させて心臓の活動を規則正しく保つ働きをしています。
この1%のカルシウムが足りなくなると、体は不足分を骨から取り出し、血液中のカルシウムを一定に保つ仕組みをしています。
このため、不足が長引くと、骨のカルシウムが減少しスカスカになってしまいます。
血液中のカルシウムも補えないため、血行が悪化し、肩こりやいらいら、さらには動脈硬化や高血圧の原因にもなります。
骨の老化の原因
骨の老化は若くても引き起こります。
過度のダイエット
ダイエットの頻度が多いほど骨密度は減少するというデータがあります。
運動不足
運動不足が続くと破骨細胞が活性化し、骨密度が低下していきます。
過度の運動トレーニング
激しすぎる運動は乳酸等の有機酸を増加させ、骨からカルシウムが流出してしまいます。
栄養バランスの悪い食事
塩分の摂りすぎはカルシウムの排出を増加させてしまいます。
その他の作用
カルシウム不足はイライラの原因になったり、肩こりや腰痛を起こしやすくなります。
また、血行と血液の状態にも影響を及ぼし、高血圧や動脈硬化の原因にもなります。
この他にも、カルシウムは神経伝達物質をコントロールしたり、筋肉を収縮させたり、血液の凝固を促したり、ホルモンや唾液、胃液などの分泌に関わっています。
タウリン
主な効果
・体脂肪燃焼
・コレステロール抑制
・肝機能向上
・高血圧改善
・糖尿病予防
・動脈硬化予防
・心臓機能強化
たんぱく質を構成するアミノ酸の一種です。
心臓や肝臓、血液などの働きを助ける、生命活動を維持するのに欠かせない成分です。
タウリンは、脂肪を燃焼させ、全身各器官の機能を高める作用があります。
血圧を正常に保ち、心臓機能強化、貧血予防、血中コレステロールの抑制、糖尿病を予防(血糖値を下げる)します。
また、肝臓での解毒作用を向上させ、肝臓でコレステロールから生合成される胆汁酸の分泌を促す作用があり、肝細胞の再生を促進します。
胆汁酸にはコレステロールを排泄する働きがあります。
血液中のコレステロールや中性脂肪を減少させて血液をサラサラにする働きがあり、動脈硬化の予防にも効果的です。
また、心筋の収縮力を高めて心臓機能を強化する、交感神経を抑制して血圧を正常に保つ、インスリンの分泌を盛んにして血糖値を下げるといった作用があり、心臓病、高血圧、糖尿病などの予防に効果を発揮します。
ベタイン
甘味・旨味成分で、アミノ酸系窒素化合物です。
肝機能を強化する働きがあります。
胆汁の産生を促進し、脂質のエネルギー代謝を活性化、コレステロール値を低下させます。
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読んでいただきありがとうございました。
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