アルギニン
非必須アミノ酸(アルギニン)
非必須アミノ酸は、生命活動に必要で、体内で合成されるもので、生体維持に極めて重要な役割を担っています。
≪主な効果≫
アルギニンには次のような効果があります。
- 免疫細胞の増殖を促進
- 血管拡張、血流促進
- 白血球の活性化
- 皮膚の再生促進
- コラーゲンの合成促進
- 成長ホルモンの分泌促進
- 疲労回復
- たんぱく糖化抑制作用
- 子宮内膜を厚くする効果
- 妊娠促進効果
免疫機能の向上
アルギニンは免疫機能の向上にとても効果があります。
いつもより激しい運動を行ったあと、風邪をひいたような状態になったり、お腹をこわしたり、体調が悪くなった経験はありませんか?
これはよく知られていることで、普段から体を鍛えているアスリートにも起こることです。
なぜこのようになるかというと、激しい運動により、免疫力が低下するためです。
疲労と免疫力の低下が関係しているともいわれています。
アルギニンは免疫細胞を活性化させて免疫力低下を抑えることで、激しい運動にもコンディションを崩すことがなくなるので、BCAA(バリン・ロイシン・イソロイシン)とセットで摂取するといいといわれています。
美肌効果
アルギニンには角質層を保湿する効果があります。
肌は表面から角質層、表皮層、真皮層に分かれており、肌が荒れているという時は、ほとんどの場合は角質層のアミノ酸と水分不足が原因だといわれています。
そうなると、肌のバリア機能が低下してうるおいを失い、やがてひび割れなど皮膚のトラブルが生じる可能性があります。
成長ホルモンの合成を促進する効果
アルギニンは成長ホルモンを分泌する脳下垂体を刺激し、成長ホルモンの合成を促します。
成長ホルモンには、筋肉量を増やす、骨を強化する働きや食欲を抑える作用があります。
体脂肪の代謝を促進する効果
アルギニンには、脂肪燃焼酵素であるリパーゼの働きを活性化し、体脂肪の代謝を促す効能があります。
燃焼系アミノ酸と呼ばれるプロリン、アラニン、リジン、アルギニンの4つは、体内に入ると脂肪を分解するリパーゼという酵素を活性化する働きがあります。
この酵素が活発に働くと体脂肪は遊離脂肪酸となって血中に取り込まれ、エネルギーとなって燃焼します。
疲労回復効果
アルギニンは体の修復作用のある、成長ホルモンの分泌を促進することが知られています。
子宮内膜を厚くする効果
アルギニンは子宮放射状動脈の血流と内膜を増加させる効果が期待できます。
妊娠促進効果
不妊治療中の女性がアルギニンを摂取すると卵母細胞および胚が増加し、妊娠が促進されます。
アルギニンの効果(詳細)
アルギニンの重要な役割の1つは、体内で多様な機能を発揮する一酸化窒素(NO)の主原料となることです。
NOは血管の内側で作られると血管を広げたり柔軟にする機能を発揮します。
この働きによって全身の血流が改善され、同時に血圧低下が期待できます。
その他、免疫細胞の一種であるマクロファージで作られたNOは、体内に侵入してきたウィルスや病原菌を攻撃する際に使われるので免疫力も強化されます。
アルギニンは成長ホルモンの分泌も刺激します。
成長ホルモンには筋肉のタンパク質合成を高め、筋肉量を増やしたり、傷ついた筋肉を修復したりする働きがあります。
また、アルギニンは肝臓で解毒する働きを持つ尿素回路の重要な構成要素でもあります。
体内に過剰なアンモニアは疲労物質の1つとも言われていて、アルギニンによって尿素回路が活性化することでアンモニアが減少し、疲労回復効果が期待できます。
さらにアルギニンは、細胞の増殖に不可欠なポリアミンという成分の原料になります。
加齢によってポリアミンの合成能力は低下します。
腸内細菌もポリアミンを合成し、重要な供給源となることがわかっています。
アルギニンは乳酸菌と一緒に摂ることで腸内、血中のポリアミンを増やすという報告があります。
ポリアミンの効果
- 免疫細胞の若返り
- 血流促進作用
- 脂肪燃焼作用
免疫細胞が若返ると、血管も老化しにくくなり血流も良くなります。
血流が保てれば、全身の代謝も活発になります。
また、ポリアミンが細胞内で増えることによって、脂肪を燃焼する時に必要なカルニチンを利用しやすくなります。
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