子供用、赤ちゃん用のヒ素の水質基準がネットになかったので、専門的に検証してみた件
記事に対するコメントありがとうございます。
「子供用、赤ちゃん用のヒ素の水質基準ない」というコメントをいただきましたので、しっかりと検証してみました。
説明が下手で伝わるか不安ですが。
また、不明点がございましたら、おっしゃってくださいね!
ヒ素の毒性は慢性毒性と急性毒性
ヒ素の毒性は非発がん性と発がん性に分けられます。
非発がん性の慢性毒性
皮膚の色素沈着や角質増加、動脈硬化。
発がん性
経口経由の摂取で皮膚がんの増加など
ヒ素の毒性はこちらの文献が参考になります。
厚生労働省が現在定めている水質基準は、
ヒ素及びその化合物 ヒ素の量に関して、0.01mg/L以下となっています。
ヒ素は、ICP-MSという金属を測定する装置で一斉分析します。
ほとんどの事業体では、0.001mg/Lが定量下限値となっています。
※定量下限値とは、その値が信頼できる数値ということです。
もちろん、定量下限値以下の数値もICP-MS装置で値として算出されますが、0.001mg/L以下は、信頼性のない数値です。
そういった場合は、<0.001と表記されます。
ご質問ですが。
「子供用、赤ちゃん用の水質基準が見当たりません」
→確かに厚生労働省の水質基準値には、子供用、赤ちゃん用の水質基準は定められていません。
水質基準の定めた方には、様々あります。
基準値の求め方(TDI)を使用した方法
いくつかの物質で採用されている方法です。
トリハロメタンなどでも採用されています。
【トリハロメタン】
クロロホルム(水質基準項目)
ジブロモクロロメタン(水質基準項目)
ブロモジクロロメタン(水質基準項目)
ブロモホルム(水質基準項目)
総トリハロメタン(水質基準項目)
総トリハロメタンとは、クロロホルム、ブロモジクロロメタン、ジブロモクロロメタン及びブロモホルムの4物質の総称です。
発がん性や変異原性の懸念がある物質です。
※変異原性(遺伝子を傷つけ突然変異を起こす性質)
それぞれに、クロロホルムなどそれぞれに基準値があります。
ちなみに厳密にいえば【トリハロメタン】や【総トリハロメタン】という物質は、ありません。
総トリハロメタンは、4つの物質の総称:基準値0.1mg/L以下
トリハロメタン→基準値がありません。というか厳密にいえばこの表現の使い方は間違っているので、「トリハロメタンが除去できるので安心ですよ!」という浄水器メーカーを紹介されたら、「総トリハロメタンやクロロホルムはどのくらい除去できるのですか?」と質問して、すぐに回答できなければ怪しい浄水器の可能性が高いので、ご注意くださいね。
ごめんなさい。
話がそれました。
基準値の求め方(TDI)を用いた方法とは?
毒性研究を評価してTDI(耐容一日摂取量)という値を算出し、そこから基準値を決定します。
TDI (Tolerable Daily Intake)とは?
耐容一日摂取量
「1日当たりの量までなら、一生涯ずっと摂取しても健康を害しない」と判断される量を計算し、さらに体質の個人差や実験の誤差を考慮して修正を加えた値。
水道水、食事、呼吸など、人の体に入る全てのケースを考慮した値です。
TDI
Tolerable Daily Intake(耐容一日摂取量):ヒトが摂取しても健康に影響がない、汚染物質の一日あたりの摂取量。
すごく、わかりにくいですよね。
説明が下手ですいません。
簡単にいうと、食事中のヒ素や、呼吸による「たばこ」なども毒性に影響します。
例えば、海産物ですと、ヒ素が生物濃縮によって高濃度になったりする場合もあります。
たばこ(受動喫煙も含む)も赤ちゃんの低出生体重、低出生体重児が後に、肥満、高血糖、脂質異常症などをきたしやすいことが指摘されています。
それらの影響を除いて、水道水単独での体への毒性がどの程度あるかを示すものです。
それでは、実際にヒ素の水質基準値を求めてみたいと思います。
ヒ素の評価値の算出と疑問点
評価値の算出(大人の場合:通常版)
水質基準は、WHOの『飲料水水質ガイドライン』などを元に決められます。
※その他にも様々なこと(分析する機械の精度や分析条件の確立など)でも決められることがあります。
最新の飲料水水質ガイドラインは『第4版』となっています。
評価値の算定に当たっては、WHO 等が飲料水の水質基準設定に当たって広く採用している方法を基本とし、食物、空気等他の暴露源からの寄与を考慮しつつ、生涯にわたる連続的な摂取をしても人の健康に影響が生じない水準を基として設定しています。
毒性のある化学物質などについては、一生の間毎日飲用しても、健康を損なう確立がほぼ問題にならない量が設定されています。
具体的には、閾値があると考えられる物質については、基本的には次のような設定が設けられています。
一般的な毒物の基準を出す場合
・1 日に飲用する水の量を2L
・人の平均体重を50kg(WHO では60kg)
・水道水由来の暴露割合として、TDI の10%(消毒副生成物は20%)を割り当てとする条件の下で、対象物質の1 日暴露量がTDI を超えないように評価値を算出しています。
ヒ素の基準を出す場合
水道水寄与率が20%となっています。
・1 日に飲用する水の量を2L
・人の平均体重を50kg(WHO では60kg)
・水道水由来の暴露割合として、TDI の10%(消毒副生成物は20%)を割り当てとする条件の下で、対象物質の1 日暴露量がTDI を超えないように評価値を算出しています。
ヒ素の水質基準値:0.01mg/L以下
つまり、厚生労働省の水質基準値では、0.01mg/L以下の場合は、「水道水は、安全な水」といえるとしています。
ヒ素の水質基準値の算出方法
ヒ素の水質基準値の算出式=0.002×50/2×0.2=0.01mg/L
・002はヒ素のTDI
・50は50kgの人の体重(日本の水質基準は体重50kgをもとに算出される
・2は1日に飲用する水の量:2L(日本の水質基準は2Lをもとに算出される)
・0.2はTDIに対する飲料水の寄与率:20%=0.2(ヒ素の水道水寄与率は20%)
以上で、ヒ素の水質基準値が0.01mg/Lと求まりました。
これが、厚生労働省の定めるヒ素の水質基準です。
※ヒ素の評価値の算出方法には、次のような値でも計算できます。
・JECFA(1983)の暫定最大耐容1日摂取量(PMTDI):2μg/kg/day
・飲料水に対する寄与率を 20%
結果的には、同じくヒ素の水質基準値が0.01mg/Lと求まります。
今回は、TDIで求めてみますね。
日本の水質基準の設定値の落とし穴
なんか難しくて、もっともらしい基準値の設定方法に思えますよね?
でも、本当に安全なのっておもいませんか?
すごく仮定が入っていると思います。
・一生の間毎日飲用しても、健康を損なう確立がほぼ問題にならない量
・体重
そもそも、日本人全員の体重が50kgではないです。
さらに、お子様、赤ちゃんの体重はもっと軽いです。
・子どもと大人の必要な水分量は違う。
・子どもの場合は、年齢によっても異なる。
【飲料水+食事からの一日に必要な水分量の目安】
新生児:1kg(体重)あたり約50〜120mL
乳児:1kgあたり約120〜150mL
幼児:1kgあたり約90〜100mL
学童:1kgあたり約60〜80mL
(参考文献:「水の健康学」/藤田紘一郎)
厚生労働省が実施している乳幼児の身体発育調査(平成22年度調査)によると
【乳児(生後11ヶ月~12カ月)】の場合
・男の子の体重→9.09kg
・女の子の体重→8.54kg
→1日に飲用する水の量150ml×体重なので。
・男の子の体重→9.09kg×150=1364ml=1.364L
・女の子の体重→8.54kg×150=1281mL=1.281L
※単位:1000mLは1L
この条件で、ヒ素の水質基準値が大人と比較してどうかを計算してみますね。
男の子の体重(9.09kg)のヒ素の水質基準値の算出
ヒ素の水質基準値の算出式=0.002×9.09/1.364×0.2=0.002666mg/L≒0.0027mg/L
・0.002はヒ素のTDI
・9.09は体重
・1.364は1日に飲用する水の量
・0.2はTDIに対する飲料水の寄与率:20%=0.2(ヒ素の水道水寄与率は20%)
以上で、ヒ素の水質基準値が0.0027mg/Lと求まりました。
大人のヒ素の水質基準値が0.01mg/Lなので、それよりもずっと低い計算結果となります。
つまり、「0.0027mg/Lのヒ素であっても危険!」という計算結果になります。
もし仮に、この水道水には、「0.0027mg/Lしかヒ素が含まれていないので、安全!」という場合は、大人に対してのみとなると思います。
この計算式からわかることは。
・体重が軽いほど、毒物の影響を受けやすい
・水道水を飲む量が多いほど、毒物の影響を受けやすい
です。
もちろん、子供の体重は増えますし、水道水を飲む量は変化します。
でも、「体重が50kgかつ飲む量が2L」という仮定で求めたヒ素の水質基準は、妥当かどうか疑問かなと個人的には思います。
ちなみに女の子の体重(8.54kg)のヒ素の水質基準値の算出
ヒ素の水質基準値の算出式=0.002×9.09/1.281×0.2=0.00283mg/L≒0.0028mg/L
【学童(6歳)】の場合
・男の子の体重→21.2kg
・女の子の体重→20.8kg
→1日に飲用する水の量80ml×体重なので。
・男の子の体重→21.2kg×80=1696ml=1.696L
・女の子の体重→20.8kg×80=1664mL=1.664L
※単位:1000mLは1L
男の子(学童)の体重(21.2kg)のヒ素の水質基準値の算出
ヒ素の水質基準値の算出式=0.002×21.2/1.696×0.2=0.005mg/L
女の子(学童)の体重(20.8kg)のヒ素の水質基準値の算出
ヒ素の水質基準値の算出式=0.002×20.8/1.664×0.2=0.005mg/L
以上で、ヒ素の水質基準値が0.005mg/Lと求まりました。
大人のヒ素の水質基準値が0.01mg/Lなので、それよりもずっと低い計算結果となります。
つまり、「0.005mg/Lのヒ素であっても危険!」という計算結果になります。
まとめ【ヒ素の水質基準値の計算結果】
大人体重50kg
→0.001mg/L
乳児(生後11ヶ月~12カ月)】の場合
・男の子(体重9.09kg)
→0.0027mg/L
・女の子(体重8.54kg)
→0.0028mg/L
【学童(6歳)】の場合
・男の子(体重21.2kg)
→0.005mg/L
・女の子(体重20.8kg)
→0.005mg/L
実はこの計算式は結構多くの毒物の許容値にも適用できます。
です。
大人でも、
・体重が50kgより軽い人は毒物の影響を受けやすい。
・水道水を飲む量が2Lよりも多いと毒物の影響を受けやすい。
さらに、子供用、赤ちゃん用の水質基準となると。
今回計算したように、大人よりも低いヒ素の濃度でも影響を受けてしまう懸念があると思います。
【もう一つの懸念材料】ヒ素の水質基準の変更
・昭和33年の水質基準設定以降に基準項目に設定された。
・基準値は設定当初0.05mg/Lであったが、平成4年改正時にWHOガイドライン改正に合わせて、1/5の0.01mg/Lに強化されています。
水質基準は変わることがあります。
新たな知見が得られれば、より厳しくなることもあります。
例えば、平成27年4月1日にジクロロ酢酸やトリクロロ酢酸といった物質の水質基準が厳しくなっています。
※ともに塩素消毒によって生成してしまう消毒副生成物
ジクロロ酢酸の基準は「0.04mg/L以下であること」から「0.03mg/L以下であること」、トリクロロ酢酸の基準は「0.2mg/L以下であること」から「0.03mg/L以下であること」に強化されました。
ですので、現状の基準で絶対に大丈夫であるとは、だれも断定できないのです。
WHOの『飲料水水質ガイドライン』は現在『第4版』ですが、それが第5版に改正されれば、日本の水質基準の変更も変わることもあり得る話です。
ヒ素の対策はあるの?
いくつかあります。
ヒ素対策方法1 浄水器を使用した方法
あまりおすすめできません。
日本浄水器協会のページがわかりやすいですが。
RO膜を用いた浄水器が最近販売されています。
RO膜は優れた除去性能を持っています。
無機物
重金属、無機イオン、硬度分(Ca、Mg)、無機塩類、
有機物
自然物…リグニン、タンニン、フミン酸、フルボ酸
生理活性物質…エンドトキシン、RNase
人工物…農薬、溶剤、除草剤、環境ホルモン
微粒子
鉄さびなど
微生物
バクテリア、藻類
などを除去できる特徴があります。
RO膜の欠点
・欠点もありますので、購入する際には注意が必要です。
・メンテナンスが結構面倒
欠点1 RO膜は非常に弱い
アマゾンなどでも結構、販売されていますが。
購入の際には、しっかりと見極めて購入しないと、十分な効果が発揮できなくなります。
RO膜は、水道水の残留塩素、シリカなどに弱い性質があります。
シリカ(ケイ素)は日本の川では、海外よりも意外と多く含まれています。
そのため、この2つの物質をしっかり除いてあげないとRO膜はすぐに劣化してしまいます。
劣化しても、実際に見た目ではわからないので、ヒ素などの物質が除去できなくなってもわからないといったデメリットがあります。
欠点2 RO膜は高い
RO膜は結構、お値段がします。
さらに、RO膜を守るためには、その前に塩素やシリカを除去するフィルターも定期的に交換しなければいけなくメンテナンスが面倒です。
ただ、RO浄水器を否定しているわけではありません。
・しっかりとした製品を見極める
・メンテナンスを定期的に行う
と優れた浄水器として機能します。
ヒ素対策方法2 赤ちゃんの水など
アマゾンなどのネットやベビーコーナーで「赤ちゃんの水」というものが販売されています。
これが個人的におすすめです。
ただ1点だけ注意点があります。
ご存知かもしれませんが、赤ちゃんや妊娠中の方は、軟水を選んでください。
硬水はNGです。
赤ちゃんには軟水の水を!
赤ちゃんが摂取する水は硬度の低い軟水(カルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が一定基準より低い水)を飲むのが良いと言われています。
赤ちゃんの水として適しているのは、粉ミルクや離乳食の栄養バランスを損なわないお水であることです。
硬水のミネラルウォーターが赤ちゃんは不向き
硬水(カルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が一定基準より高い水)は、ミネラル成分が豊富に含まれているため、市販されているミルクに含まれる赤ちゃんの成長に必要なミネラルが、ミネラルウォーターでミルクを作るとバランスが崩れてしまう可能性があるからです。
特に新生児のミルクを硬度の高い硬水で調合してしまうとメーカー推奨値を大幅に上回るミネラルイオンが体内に取り込まれてしまい、大変危険です。
母乳の場合、ママが飲む水も大切です。
まだ腸の機能が未成熟な赤ちゃんには硬水ではなく軟水を飲ませてあげると良いというのは、ご説明いたしましたが、妊娠中のママが飲む水は赤ちゃんにそのまま届く水です。
お腹の中にいる赤ちゃんは胎盤を通して酸素や栄養物質をお母さんから受け取ります。
さらに妊娠後期になるとお腹の中の赤ちゃんは1日に500mlの羊水を飲みます。赤ちゃんだけでなく、お母さんが摂取する水にも気配りが必要です。
新生児に安心な水の条件
・消化器官などを刺激しない。
・飲料水の基準を満たしている。
この2つの条件は、当たり前のようで実は水の成分や発生場所によって満たされていない場合があります。
新生児にとって安心な水は、大人にとっても安心です。
でも、大人にとって安心な水が、新生児にも安心とは限りません。
その理由は新生児の未発達な臓器にあります。
水だって体の中に入れば、トンネルを抜けるように尿になるわけではありません。胃や臓器を通って、必要な成分が吸収されています。
離乳食は、早い月齢から消化しやすい食品や、モグモグできるようになってからじゃないと消化しにくい食品があって食べるスタート時期が異なります。
水もそれと一緒です。
成長に合わせて安心な水を考えていけばいいと思います。
新生児から飲める成分の水もあれば、もう少し成長してから飲むのが好ましい水もあります。
新生児に硬水は消化不良
硬水(こうすい)とは、その名の通り硬度の高い水です。
硬度が高い水は、カルシウムやマグネシウムといったイオンが豊富に含まれています。
WHOの定義では硬度120以上の水は硬水と定めています。
硬度の高い水は、一般的には海外のほうが採取しやすいようで、ヨーロッパから輸入されている飲料用の水には硬水が多く見られます。
硬度が高いと、なんといっても飲みにくさが有名です。
慣れてしまえば平気ですが、ミネラル成分が多いほど口当たりは独特になりがちです。
例えば、ダイエットに良いと言われている硬水は硬度が1000以上、大人にとっては飲みにくさを感じるもののダイエット効果が期待できるから人気です。
でも、新生児が飲める硬度は60以下だと言われています。
ちなみに硬度が60以下の水は軟水(なんすい)と呼ばれます。
新生児が硬水を飲んだら?
硬水は硬度の時点で赤ちゃんには適していないと考えられますが、じゃあ実際に飲んでしまったらどんな状況が予想されるのでしょうか。
硬水のマグネシウムは大腸にとどまる性質があり、満腹感はありますが吸収されにくいのが難点です。
特に新生児は臓器の機能も未発達な面があるから、吸収されずにいる硬水が腸内を刺激して下痢を引き起こす可能性があります。
新生児は大人よりも体内に水分を含んでいるので、下痢から脱水症状がおきると体力が一気に奪われて危険です。
そんなことからも、新生児に硬水は控えたほうが良いと考えます。
ちなみに妊娠中も硬水の飲みすぎはお腹をゆるくする場合がありますが、カルシウムやマグネシウムといった妊娠中に摂取したいミネラルは魅力的です。
効果には個人差があるので試してみないと合う合わないはわかりませんが、コップ1杯程度を飲んで便秘予防にも役立てるのは大丈夫です。一応お医者様とご相談くださいね!
新生児も安心の軟水
軟水(なんすい)とは、硬度が低く口当たりがまろやかな水です。日本では硬水よりも軟水の方が多いので、私たちにとってもなじみ深い水です。
軟水は、硬水と比べると飲みやすく、日本の水道水も硬度80位が目安になっています。WHOの定義では硬度60以下が軟水、硬度120以下は中程度の軟水(中硬水)と定めています。新生児には硬度が低いほど刺激が少ないので安心です。
軟水の良い点は、腸に刺激を与え過ぎないことです。臓器の未発達な赤ちゃんは、味や飲み心地云々の前に体調を崩さず、消化器官に刺激を与え過ぎない水が大前提です。
また、粉ミルクは高機能なのですでに必要なカルシウムやマグネシウムが含まれています。
だから調乳で硬水を使用するとカルシウムやマグネシウムの摂り過ぎも心配です。
軟水なら粉ミルクのもつバランス良い栄養を、邪魔せずに摂取できるのです。
調乳には煮沸が必須
新生児には軟水が適していることを説明しましたが、直接飲ませるのはちょっと不安な軟水もあります。
特に粉ミルクの調乳では、一度煮沸させてからが基本です。
では硬水を煮沸したらどうなるのでしょうか。
この場合、硬水は2パターンあります。
煮沸するとカルシウムとマグネシウムの含有量が減って軟水のようになる「一時硬水(いちじこうすい)」と、煮沸をしても含有量・硬度が変わらない「永久硬水(えいきゅうこうすい)」があります。
ママが、この見極めをするのも大変です。
そう考えても最初から軟水や、赤ちゃん向けに販売されている水を選んだほうが安心だと思います。
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