【カジキ】良質なたんぱく質と豊富なビタミンB6で基礎代謝アップ
カジキは、カジキマグロと呼ばれることがありますが、マグロとは別の種類の魚です。
アミノ酸バランスのよい、良質なたんぱく質が多く含まれています。(アミノ酸スコア100)
たんぱく質の代謝を促すビタミンB6やナイアシンも多く含まれています。
ビタミンB6は、たんぱく質の代謝を助ける働きがあります。
たんぱく質が体内で有効に利用され基礎代謝アップを目指せます。
さらに、カルシウムの吸収を促すビタミンD、むくみケアや高血圧に効果的なカリウムも多いのが特徴です。
そのほか、ビタミンE、パントテン酸も含まれています。
ビタミンB6の役割
摂取したたんぱく質が体内で有効に利用されるためには、ビタミンB6の助けを借りることが必要です。
たんぱく質をたくさん摂取している人や、サプリメントとしてプロテインを摂っている人は、ビタミンB6も同時に摂る必要があります。
カジキに含まれる栄養素
・良質なたんぱく質(アミノ酸スコア100)
・ビタミンB6
・ナイアシン
・ビタミンD
・カリウム
・ビタミンE
・パントテン酸
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カジキの効能
良質なたんぱく質(アミノ酸スコア100)
体をつくるアミノ酸
アミノ酸には、そのひとつひとつに多様な機能があり、体の健康、美容に働きかけてくれます。
人の体のたんぱく質を構成するアミノ酸は約20種類あります。
体内で合成できない必須アミノ酸(9種類)と体内で合成できるが生体維持に極めて重要な働きをする非必須アミノ酸(11種類)に分けられます。
さらに、その他にも体に様々な効果のあるアミノ酸があります。
必須アミノ酸
人の体のたんぱく質を構成するアミノ酸のうち、体内で合成できない9種類を必須アミノ酸といいます。
バリン、ロイシン、イソロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファン、ヒスチジン
アミノ酸スコア
必須アミノ酸は、FAO(国連食糧農業機関)とWHO(世界保健機関)などによって推奨摂取量が定められています。
各食品に含まれる必須アミノ酸の量が、その基準値に対してどの程度満たされているかを数値で表したのが「アミノ酸スコア」で、効率よくアミノ酸を摂るための目安となります。
アミノ酸スコアは100が最高値となっています。
最高得点100(フルスコア)は、タンパク質をつくるために必要な9種類全ての必須アミノ酸がバランスよく十分に含まれているということです。
必須アミノ酸は、どれかひとつでも不足していると、不足しているアミノ酸のレベルまでしか利用できないため、他のアミノ酸はすべて無駄になってしまいます。
食品に含まれる必須アミノ酸の含有量が、基準値より低いアミノ酸のことを「制限アミノ酸」といいます。
例えば、米や小麦、トウモロコシはリジン、ジャガイモはロイシンというアミノ酸が少なく、リジンやロイシンが制限アミノにあたります。
米のアミノ酸スコアは58、小麦のアミノ酸スコアは36(制限アミノ酸はリジン)です。
それに対し、カジキのアミノ酸スコアは100となっています。
たんぱく質(アミノ酸)を摂取することのメリット・必要性
たんぱく質は細胞の材料となり、皮膚、筋肉、血管、血液、骨、髪、爪、歯、内臓はもちろん、酵素やホルモンにいたるまで人の体をつくっている非常に大切な栄養素です。
生命を維持するために、たんぱく質は毎日、人の体から一定量消費されます。
極端なダイエットをしてカロリー制限をしている人のなかには、たんぱく質不足の方も多いといわれています。
体重が落ち、ダイエットが成功したかに見えても、実は大切な筋肉まで落ちていて、体の中は低栄養状態でボロボロであることも多いです。
さらに、たんぱく質は、体内で栄養を運ぶ役割も果たしています。
どんなにいい栄養をとっていても、たんぱく質がなければうまく運ぶことができなくなってしまいます。
全身は新陳代謝により日々入れ替わっていますので、日々のたんぱく質が不足すると、身体のコンディションに良くないことが出やすくなります。
特に、筋肉の維持や増強など運動で鍛えている人には欠かせない栄養素です。
アミノ酸のダイエット効果
基礎代謝量が高い人ほど、エネルギーを消費しやすく、太りにくく痩せやすい体です。
ダイエットには、基礎代謝を上げることが大切です。
そのポイントは筋肉です。
筋肉が多いほど、基礎代謝アップにつながります。
そんな脂肪が燃えやすい体づくりで注目を浴びているのがアミノ酸です。
筋肉の原料であるアミノ酸を補給することで、脂肪の燃焼工場である筋肉が増え、基礎代謝が上がり、それによって消費エネルギーが増え、太りにくい体がつくられます。
ビタミンB6
次のような効果があります。
・皮膚や粘膜の健康維持を助ける
・たんぱく質の代謝を助ける
たんぱく質の材料となるアミノ酸を合成したり、分解したりする酵素を助ける補酵素として働きます。
・摂取したたんぱく質が体内で有効に利用されるためには、ビタミンB6の助けを借りることが必要です。
・たんぱく質をたくさん摂取している人や、サプリメントとしてプロテインを摂っている人は、ビタミンB6も同時に摂る必要があります。
・神経伝達物質の生成を助け精神状態を安定させる
神経細胞間で情報を伝達するアドレナリン・ドーパミン・セロトニン・GABAなどの神経伝達物質の生成に関わっています。
不足すると、神経の働きをよくするアミノ酸の代謝が停滞して、不眠症やうつ状態になることもあります。
・赤血球を生成する(貧血予防効果)
・免疫系を正常にして、アレルギー症状を抑える(ぜんそくや花粉症、慢性鼻炎)
・体外から侵入した病原体を攻撃して無力化させる免疫物質の「免疫グロブリン」を作るのに欠かせない成分です。
・脂質の代謝をサポートして、肝臓に脂肪が蓄積するのを防ぐ
・月経前にイライラしたり、うつ状態になったり、頭痛に悩まされるといったPMS(月経前症候群)や「つわり」を軽減する。
ビタミンB6は、卵胞ホルモンの代謝に働きかけ、ホルモンのバランスを整えます。
このためホルモンのアンバランスから体調が崩れるPMS(月経前症候群)を改善する効果があります。
また、妊婦さんのつわりにも効果的です。
つわりの原因であるトリプトファンというアミノ酸の代謝不調を正常に整えてくれます。
ビタミンB6は赤ちゃんの脳神経系の発達にも関わるので、妊娠中はしっかりと摂ることが重要です。
・ビタミンB6が不足すると、口内炎や口角炎、肌荒れ、湿疹、手足のしびれ、こむら返りなど、さまざまな症状が起きることがわかっています。
・ビタミンB6を葉酸やビタミンB12とともに摂取することで、動脈硬化の原因物質ホモシステインの増加が抑えられます。
・ビタミンB群の中でも、ビタミンB2、B6、ナイアシンはお互いに不可欠な存在です。
ビタミンB6は、ビタミンB2がなければ働くことができず、ナイアシンはビタミンB6なしでは役割を果たすことができません。
ビタミンB6が活性型に変わると時にはビタミンB2が必要です。
また、アミノ酸のひとつ、トリプトファンからナイアシンが合成されるときには、ビタミンB6が必要です。
ナイアシン
・皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きをします。
・ナイアシンは、糖質、脂質、たんぱく質の代謝に働き、細胞でエネルギーを産生する際に働く酵素を補助します。
・血行を改善して、脳神経の働きを良くする、コレステロールや中性脂肪を分解するなどの働きがあります。
・エストロゲン(卵黄ホルモン)やプロゲステロン(黄体ホルモン)といった性ホルモンの合成に不可欠で、神経系統の健康維持と脳の正常機能を促します。
・末梢神経を広げる作用もあり、冷え性や肩こりなどの改善に効果があります。
・喘息患者の喘鳴(呼吸のたびに出るゼイゼイ音)を起こりにくくする効果があります。
・アルコールのもととなるアセトアルデヒドを分解する働きがあり、悪酔いや二日酔いの予防にも役立ちます。
ナイアシンが不足すると肌細胞の生まれ変わりがうまく行われなくなり、肌荒れになることがあります。
ナイアシン不足によって、細胞のエネルギーが不足することで、倦怠感を感じることもあります。
また、不足するとペラグラという症状が起きます。
日光を浴びやすい顔や手足を中心に炎症が起き、下痢などの胃腸障害を発症します。悪化すると、頭痛やうつなどの精神症状を生じます。
ビタミンD
ビタミンDの働きは、カルシウムの吸収をサポートし、骨の形成、維持をうながすことです。
摂取されたビタミンDは、肝臓と腎臓を経て、活性型ビタミンDに変換されます。
活性型ビタミンDは、腸でのカルシウムの吸収を高め、血中のカルシウム濃度を高めます。
これにより、カルシウムが骨や歯に沈着し、成長促進や骨密度アップの働きをします。
人間の体にあるカルシウムのうち、99%は骨にあり、残りの1%は血液や筋肉に含まれます。
血液中のカルシウムは、筋肉の収縮などに役立てられます。
ビタミンDは、この血中カルシウム濃度をコントロールする役割も担っていて、カルシウムの摂取量が少ないと骨にあるカルシウムを血液に放出し、十分にある場合には、骨に蓄えます。
ビタミンDが不足すると、成人は骨軟化症になります。
子供の場合には、骨の発達障害が起こり、背骨や脚の骨が曲がって、O脚、クル病の原因になります。
また、高齢者や閉経後の女性が欠乏すると、骨粗しょう症の原因にもなります。
骨粗しょう症になると、骨がもろくなり、ほんの少しの衝撃が加わっただけで骨折してしまいます。
高齢者の場合、それが原因で寝たきりとなるケースも少なくありません。
骨粗しょう症の予防には、早い時期からカルシウムやビタミンDを十分摂取することが大切です。
カリウム
次のような働きがあります。
細胞機能の維持
細胞が活動するためには、その内外に水分が必要です。
細胞内の水分(細胞内液)にはカリウムが、細胞外の水分(細胞外液)にはナトリウムがそれぞれ多く含まれています。
これらの濃度やバランスは、細胞の水分の量や浸透圧に影響を及ぼすので、細胞の膜にはカリウムとナトリウムをくみ出すポンプ機能がついていて、つねに適正な濃度を保つように調節されています。
すなわち、カリウムとナトリウムのどちらが欠けてもそのバランスがくずれ、生命活動の基本単位である細胞は機能しなくなります。
カリウムはナトリウムとともに生命活動そのものを維持しているともいえます。
両者のバランスが一定に保たれることによって、細胞内外の水分調節や物質交換が行われています。
余分なナトリウムの排泄(むくみ解消・高血圧予防)
カリウムは、体内のナトリウムが過剰になると、その排泄を促します。
カリウムは、細胞内のナトリウム量を調整し、余分なナトリウムと水分を細胞の外に排出します。
また、ナトリウムが腎臓で再吸収されるのを防ぎ、尿への排泄を促します。
そのため、カリウムを摂取することは、体内のナトリウム(塩分)の減少と、それによる血圧の正常化(高血圧の予防)、手足のむくみ解消に効果があります。
ナトリウムが過剰となり、カリウムが不足すると、血圧が上がりやすいうえ、心臓の筋肉や血管の働きが衰え、心臓病や脳血管障害の危険性が増します。
これを防ぐには、塩分の過剰摂取を控え、カリウムを十分摂ることが大切です。
むくみケア
むくみとは細胞内に余分な水分がたまってしまった状態のことです。
栄養素や酸素と一緒に細胞に運ばれた水分が、静脈やリンパ液の中にスムーズに回収されなくなるために起こります。
体内の水分調節をスムーズにしてむくみを防ぐうえで大切なのは、ナトリウムとカリウムのバランスです。
細胞内の水分は、ナトリウムがポンプ役となり、水を吸いあげて調節しています。
しかし、このポンプが正常に機能しないと細胞が水ぶくれ状態となり、むくみが起こります。
カリウムには、余分な水分を排出させることでナトリウムポンプを正常に機能させる働きがあります。
足のむくみは、その日のうちに解消することが重要です。
むくみを放置しておくと、周囲の毛細血管が圧迫され、むくみがさらに進行します。
それによって、ますます血行が悪くなります。
また、皮下脂肪の脂肪球という細胞が必要以上に水分を吸収して大きくなることもあります。
むくみを解消するには、カリウムの摂取、運動や入浴、マッサージで血液やリンパ液の循環を良くして、水分の排出をスムーズにしてあげるケアが大切です。
筋肉の収縮・弛緩
筋肉の収縮・弛緩の働きを正常に保つために働いています。
カリウムは細胞内の酵素反応を調節する働き役割があり、筋肉でのエネルギーづくりにも関与しています。
カリウムは筋肉細胞に60%近く含まれます。
神経の伝達
神経伝達を正常に保つために働いています。
美肌
カリウムはNMF(天然保湿因子)の構成成分です。
カリウムが不足した場合
カリウムが不足すると、高血圧、手足のむくみ、糖尿病、神経障害、精神障害、ストレス、食欲不振、筋力低下などの症状があらわれます。
カリウムの摂取量が不足していると、余分なナトリウムの排泄が滞るため、高血圧や手足のむくみを引き起こしやすくなります。
また、筋肉の働きが低下したり、けいれんを起こしたりします。
夏場に大量の汗をかくと、カリウムが汗とともに排出されて、低カリウム血症が起こり、疲れやすくなったり、無気力になったりすることがあります。
これは夏バテの原因にもつながります。
ビタミンE
酸化ケア力が強く、体内の活性酸素をケアし、悪玉コレステロール対策に役立ちます。
体の中から若々しさを保つ大切な成分です。
抗酸化作用は美肌をキープするためには必須なもので活性酸素を減らしてくれる作用があります。
また、ビタミンEはビタミンCの吸収率を高める効果があります。
冷え性改善・肩こり改善・美肌効果
ビタミンEは、末梢神経や毛細血管を広げて血行を促進し、自律神経を整えます。
血流が良くなるので、冷え性や肩こり、腰痛などが改善されます。
全身の血行がよくなることで新陳代謝が活発になり、肌のハリが出てきます。
さらに、ビタミンEは紫外線に対する抵抗力を上げる特性もあるので、シミやそばかすにも効果的です。
貧血予防
赤血球の細胞膜を強化することから貧血予防に効果的です。
血行を良くする効果
善玉コレステロールを増やし、悪玉コレステロールを減らして、血行を良くします。
血行が良くなると、血管も強化されます。
また、血管壁に沈着しやすい中性脂肪を減らす働きがあるので、動脈硬化の予防にもなり、血圧が下がります。
抗酸化作用によって、過酸化脂質の生成を抑え、生体膜を活性酸素から守り老化を防ぐ
毒性が強い過酸化脂質は、不飽和脂肪酸と酸素が結合してできる物質で、細胞内にできやすく、強い毒性があります。
そして、細胞膜を破壊して細胞の働きを衰えさせ、栄養分の補給や老廃物の排出などの機能を麻痺させます。
これが老化現象です。
抗酸化作用のあるビタミンEを摂取することで、過酸化脂質の生成を抑え、細胞が急激に老化するのを防いでくれます。
黄体ホルモンや性ホルモンのバランスを整える
ビタミンEは女性ホルモンの代謝にも関与しています。
脳下垂体に働きかけてホルモンの分泌を促進させ、月経前のイライラや生理痛、生理不順などを改善します。
ビタミンEは女性の不妊治療や更年期障害の治療に使用されることもあります。
ビタミンEは黄体ホルモンや性ホルモンなどのホルモンの生成に関与しています。
更年期障害は、黄体ホルモンの分泌状態が変化することにより、月経異常や身体的、肉体的に不安定な状態が起こるものですが、ビタミンEによって黄体ホルモンが生成されることで、その症状は軽減されます。
同様に性ホルモンのバランスが重要な生殖機能を正常に保つ働きもあります。
パントテン酸
パントテン酸は食べ物から摂った炭水化物(糖質)や脂質、タンパク質、いわゆる三大栄養素の代謝に関わっています。
パントテン酸はビタミンB1と一緒に糖質を分解する働きをするほか、ビタミンB2とともに脂質の代謝を助けます。
パントテン酸は副腎皮質ホルモンの産出を促す働きがあります。
副腎皮質ホルモンはストレスに対抗するため、血糖値を上げて、エネルギーを向上させる作用があります。
また、パントテン酸は善玉コレステロールを増やす働きがあります。
さらに、免疫力や自律神経の働きを高める作用も認められています。
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