医薬部外品とは?(化粧品)
化粧品のパッケージが白っぽかったり、「ホワイト○○」というような商品名だったりすると、美白化粧品と思いがちです。
いかにも美白効果がありそうなイメージの化粧品でも、美白成分が含まれていないものもあります。
そのため、美白化粧品を選ぶ際には、必ず美白成分が入っているかチェックすることが大事です。
成分がわかりにくい、どんなものを選んだらよいか迷うという人は、「医薬用部外品」を選ぶのも一つの方法です。
医薬部外品とは、医薬品と化粧品の中間に位置し、厚生労働省が効果と安全性のどちらも認めた成分を規定の範囲で含んでいることが条件です。
目的は、シミ・ソバカスを防ぐ、ニキビを防ぐ、肌荒れの改善、皮膚の殺菌などが挙げられ、これらについては正式にアピールすることができます。
美白用の医薬部外品であれば、必ず美白成分が入っていて、その効能を表示することが認められています。
ただし医薬部外品のほうが必ず効くかというとそういうものではなく、医薬部外品でなくてもきちんと美白成分を含んでいるものももちろんあります。
美白成分であれば
ビタミンC誘導体、アルブチン、プラセンタエキス、カモミラET、リノール酸S(リノレックスS)、ルノシール、コウジ酸、エラグ酸、トラネキサム酸などがあります。
注目の医薬部外品有効成分≪ナイアシンアミド≫
注目の美肌成分≪ナイアシンアミド≫
ナイアシンアミド
生理活性を持つビタミンB3のことです。
ナアイシンそのものだと、肌に炎症を起こす可能性がありますので、これを誘導体としたナアイシンアミドが化粧品に採用されています。
基底層での表皮細胞の分裂を促し、表皮層を密にして、肌全体をふっくらとさせます。
また、細胞間脂質や天然保湿因子が作り出されるのを助ける効果もあります。
コラーゲンの合成を高め、肌代謝を活性化し、肌にハリを与えます。
ニキビにも有効です。
さらに、メラノサイトから表皮細胞へメラニンを受け渡す速度を遅くするため、美白効果もあるといわれています。
ビタミンC誘導体やレチノールに比べて刺激が少ないので、肌が弱いけれど、美肌化粧品を試してみたいという人に向いています。
今コスメ成分の中でも、クローズアップされている理由は?
2018年に≪薬用有効成分≫として、肌に塗ることによるシワ改善効果が承認されたからです。
ナイアシンアミドを配合し、効果と安全性が認められた≪医薬部外品≫として発売するシワ改善美容液が2019年の秋のトレンドアイテムとなっています。
そして実は、ナイアシンアミドに認められている効果・効能は、シワ改善だけではありません。
肌の潤いを保ち、トラブルを防ぐカギであるバリア機能を改善させる効果や、シミ・そばかすを防ぐ美白効果もあります。
≪医薬部外品有効成分として認められた3つの効果≫
効果1≪シワ改善≫
2018年に承認された効果・効能。
肌のハリ・弾力を支える『真皮』において、線維芽細胞の増殖を促し、コラーゲンの合成を高めます。
さらに表皮のターンオーバーもケア。
これにより、できてしまったシワを改善する効果が。
線維芽細胞とは?
コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸など、肌に必要な様々な細胞を生み出す『美肌の工場』
若くて元気な活性の良い線維芽細胞は太くてハリのあるコラーゲン繊維をどんどんつくり出します。
ハリと弾力があり、みずみずしい潤いのある肌をつくり出すには、線維芽細胞を活性化し、太くて力のあるコラーゲンをつくり出すことが重要です。
効果2≪美白≫
紫外線を浴びると、肌の中で活性酸素が発生し、シミを作る工場・メラノサイトに情報を届けることで、メラニンの生成が始まります。
できたメラニンは表皮の細胞に受け渡され、表皮細胞が黒化してシミやくすみに。
ナイアシンアミドはこの受け渡しを抑制する作用によって、美白効果を発揮します。
効果3≪バリア機能改善≫
肌表面の『角層』には、角質細胞が並んでいて、そのすき間を『セラミド』などの細胞間脂質が埋めています。
細胞間脂質がたくさんある肌は健康でバリア機能は高く、量が減るとバリア機能は低下。
ナイアシンアミドは表皮内でセラミドの合成を促し、潤ってバリア機能の高い肌へと導きます。
≪補足≫
化粧品の効果は配合した成分の濃度や処方によって変わるので、3つの効果がすべてあるというわけではありません。
ナイアシンアミドコスメには、『アヤナス リンクルO/L コンセントレート』などがあります。
≪敏感肌専門ブランドDECENCIA(ディセンシア)から発売≫
機能性表示食品とは?
機能性表示食品とは、事業者の責任で、さまざまな文献、研究論文、人間による臨床例による科学的根拠を基に、特定の保健目的が期待できるという食品の表示をすることができる食品です。
販売前に、その「機能性」や「安全性」に関する根拠が消費者庁に届けられたもののことを指します。
一般的な健康食品やサプリメントとは異なり、しっかりとした科学的根拠の届出に基づき、健康の維持や増進などに役立つ「機能性」を表示することができる食品です。
特定保健用食品とは?
「特定保健用食品(トクホ)」とは、生理学的機能に影響を与える成分を含み、消費者庁の承認を受け、特定の保健の用途に適することを表示できる食品です。
ORBIS(オルビス)から発売されている【飲む保湿≪ディフェンセラ≫】も「特定保健用食品(トクホ)」です。
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