ルチン
血管強化・血流改善に優れた効果
ルチンはフラボノイドの一種(ビタミンPの一種)です。
ルチンはコラーゲンをつくるビタミンCの働きを助けて、毛細血管を丈夫にする働きがあります。
血管の弾力性を維持し、若さを保つ上でコラーゲンは重要な役割をしています。また、血管中のコラーゲンは血管壁に生じた傷の修復にも働きます。
コラーゲンの生成がうまくいかなくなると、血管中のコラーゲンも変性し、血管の弾力が失われるほか、傷の修復もうまくいかなくなります。
ルチンには毛細血管を強化し、内出血を防ぐ働きがあります。
ビタミンCとともにコラーゲンの合成に関わるため、健康な皮膚を保つ働きもあります。
また、ルチンには毛細血管の収縮作用があり、血流改善に優れた効果があります。
ルチンには高血圧降下作用がありますので、高血圧の改善を促す作用もあります。
ルチンが欠乏すると、歯ぐきから出血しやすくなったり、傷が治りにくくなったりします。
ビタミンP(バイオフラボノイド)
ビタミンPは、ビタミンに近い働きをする水溶性のビタミン様物質です。
柑橘類に多く含まれるヘスペリジン、ソバに豊富に含まれるルチン、タマネギに含まれるケルセチンなどのフラボノイドの総称です。
植物由来の化合物で、フラボノイド化合物、バイオフラボノイドなどと呼ばれています。
ビタミンCの吸収を助け、さらにビタミンCの優れた抗酸化作用を促進します。
毛細血管の結合組織のコラーゲンを作るビタミンCの働きを補強し、毛細血管を丈夫にする効果があります。
毛細血管の透過性が高くなるのを防いでくれるので、抗毛細血管浸透性因子などとも呼ばれています。
この他、高血圧の予防や血中の中性脂肪を減らす作用、血液の浄化、血流の改善、抵抗力の向上などにも効果があると注目されています。
ビタミンPが不足すると、疲れやすくなる、風邪をひきやすくなるなどの症状が出ることがあります。
ルチン豊富なダッタンそば
ダッタンそばの特徴
ダッタンそばには、そばの特徴的な成分であるルチンの含有量が普通のそばに比べて100倍以上含まれています。
ダッタンそばを常食する中国少数民族に高脂血症・高血圧・糖尿病・心筋梗塞が少ないという疫学調査の結果が、北京中医院と北京同仁病院、北京食糧科学研究所の共同研究により報告されていて、これらの降糖、降圧、降脂作用は「ダッタンそばの三降作用」として公にされています。
またルチンには、ビタミンCの吸収を助けてコラーゲン生成を高め、肌を美しくする作用もあります。
この他、ダッタンそばに含まれるシス・ウンベル酸は、チロシナーゼの活性化を阻害し、メラニン生成を抑制する働きがあり、その美白効果が注目されています。
栄養素を無駄にしないために「そば湯」を逃さず飲むことが大切
そばは麺として食べるのが一般的ですが、ルチンやビタミンB群は水に溶けやすいので、ゆでると、ゆで汁の中に流れ出てしまいます。
そのため、ゆで汁である「そば湯」を捨てずに、しっかりと飲むことで栄養素を効果的に摂取することができます。
そば粉で料理をするなら、つゆまで飲めるものにするとルチンやビタミンB群の効果が無駄なく得ることができます。
ダッタンそばに含まれる栄養素
・ルチン
・シス・ウンベル酸
・不溶性食物繊維
・水溶性食物繊維
・ビタミンB1
・ビタミンB2
・ナイアシン
・パントテン酸
・ビタミンE
・鉄分
・銅
・亜鉛
・カルシウム
・マグネシウム
・カリウム
・コリン
・アンギオテンシンⅠ変換酵素阻害因子
・リジン
・トリプトファン
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